今回の研究では、同社が蓄積してきたこれらの情報を分析。特に、その情報がTwitterであればどれくらい「リツイート」されたかに着目。SNS上で実際にユーザーが他の人と情報を拡散・共有するような行動を起こしたかどうかを調べる。同社研究室の担当者はこうしたユーザーの行動を「エンゲージメント」と呼ぶ。
「ネット上で特にエンゲージメントされやすい情報というものがある。例えば最近、有名芸能事務所を辞めたことで話題になったあるタレント。その人の主演したCMは特に高くエンゲージメントされる分析結果が出た。社会的にちょっと弱い立場にある人は、みんな応援したくなるのかもしれない」(研究室の担当者)
こうした過去の「どんなテーマがどうSNS上で話題になったか」というビッグデータを解析していくことで、未来の話題を予測していく。
エンゲージメントの対象となるのはポジティブな話題だけではない。同社は企業の炎上対策にも研究が役立つとみる。
例えば、ある企業が不祥事を公表する場合。その内容がネット上で炎上しやすいか、もしくは他に世間で話題のあるタイミングかどうかを調べ、不祥事のニュースが「どれくらいエンゲージメントされて炎上するか」を事前に予測できるという。
同社の研究室も「まだこれから改良していく研究」と話す今回の取り組み。私たちが明日、SNSで何の話題で盛り上がるのか、完全に予知できる日は来るのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング