営業マンが服装を整える大きな効能は2つあります。
まず、ビジネスにおける相手方への第一印象のコントロールです。これには説明がいりませんよね。皆さんも同じ判断を無意識に相手先になさっているはず。服装は自己投資でもありますが、高価な服を着るということではなく、正しいルールに沿った服装を着用するだけで印象は劇的に変化します。女性のファッションと違いビジネススタイルにはルールがあります。
例を挙げますと、初めてお会いする営業の担当者が落ち着いたスーツスタイルに手入れされた靴を履いていれば気配りができそうな印象を覚えませんか。仕事も期待できそうなので契約してもよいかも、と印象をよくすることができます。
2つ目は、自己肯定感の向上です。服を着替えるのは半日あれば誰でもできます。同じ能力だとしてもたったそれだけで周りのあなたへの見方・評価が変わるのです。すると自身の意識までも変わってきます。自信が顕在化し自己肯定感が上がってくるのです。
実例を挙げると、自分は服が似合わない体型だと服装に気をつかうのを避けてきた方が、意を決してスーツをオーダーして出社しました。するとその日に生まれて初めて「おしゃれですね」と褒められたそうです。
最後に自己肯定感アップを習慣化するためにアドバイスをします。チェックの最後に鏡の自分に言ってください。「ビジネスは計画通り行かないのが普通だ。でも、よし、今日も完璧チェック完了。きっとうまくゆくぞ!」と。このように発するだけで、きっと変化を感じられることでしょう。
「表面を作ると言うことは内面を改良する一種の方法である」(夏目漱石)
スタイルアドバイザー。タカギ&アソシエイツ代表。1952年大阪生まれ。
服飾雑貨卸業を大阪で起業。その後、1998年に現フォリフォリジャパングループとの合弁会社取締役に就任して以来、オロビアンコ、リモワなど海外ファッションブランドをプロデュースし、日本市場に広める。また「東京ガールズコレクション」や「デザイナーズ&エージェント」など国内外のファッションイベントにも多数参画。
現在は日本のビジネスパーソンのファションリテラシーの向上を目指して体系化したオリジナルの「6ポインツ・メソッド」を伝えるべく、文化服飾学院や東京モード学園にて講師としても活動中。主な著書に『一流に見える服装術』(日本実業出版社)など。
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