人間とハイテク、スカウト上手はどちら? HR Techとスゴ腕面接官が対決HR Techは人事にとって魔法か、それとも脅威か(2/3 ページ)

» 2018年06月26日 07時00分 公開
[服部良祐ITmedia]

「情熱的」な記者の性格をズバリ

 面接はまず安藤さんのみのパターン。「あなたのこれまでのキャリアは?」と切り出し始めた。さすがプロの面接官、口調が滑らかでさりげなく懐に入ってくる。質問は「キャリアの中で最も実績を上げた仕事は?」「一番困難だったことは?」などと、実際の転職活動でもよく聞かれた内容に近い。

 記者も転職活動で面接は慣れているのでよどみなく答えられた。最後には面接官側の会社アピールもあった。

 次にHRアナリストの戦略案を一読した安藤さんが再び面接を開始。「キャリアの中で最も実績を上げた仕事は」などと同じ質問を切り出す。

 しかし、間もなく安藤さんの質問が変わった。「あなたは多くの人を感動させたいのですね」。その後も「共感」「情熱」「パッション」と記者の性格にまつわる言葉が質問にちりばめられる。正直、記者はクールというより勢いで動いてしまうタイプ。ピタリと当てはまっている。ちなみに、1回目の面接でそういった話は出なかった。

 最後の会社アピールでは「勉強会は月2回、水曜日にある」「有休消化率が〇%」などと数字を強調してくるのが印象的。1回目よりすんなりと頭に入る。

 面接が終了した。安藤さんが記者に話した内容は、実はほぼ一緒。しかし、HRアナリストを用いた2回目ではなぜか私のことをとても理解してくれていると感じた。正直「また転職もいいかも」と思ったり……。

photo 記者の分析結果。誉め言葉もドキリとする指摘も

 HRアナリストが提案した記者専用の面接戦略案を見せてもらった。その内容は記者の行動や性格の“プロファイリング”。例えば「明るく活動的」「しかし自分勝手な解釈を人に押し付けることも」「要するに『ヤンチャぼうず』という感じ」……。くやしいがとても当たっている。

 記者との面談方針についても記載が。「論理的に数量化して話して」「分かったふりや知ったかぶりは厳禁」などと具体的なアドバイスまであった。社内で相性のいい社員、悪い社員まで列挙されている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.