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プロ野球選手からビジネスマンに “生涯現役”貫く江尻慎太郎さんの人生常にハイライト(4/4 ページ)

» 2018年07月03日 06時30分 公開
[宮本恵理子ITmedia]
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 球団広報という職務を担った江尻さんは、今後は各メディアに訪問し、さまざまな企画提案ができる関係性を作りたいという。

 「野球というコンテンツをより良く、多く取り上げていただくには、もっとメディアに寄り添う必要があると思うんです。現場(チーム)には負担をかけるかもしれない。でも、そういう流れを作り、仕組み化しなければ意味がないし、プロ野球の未来はない」と冷静だ。

 5年後、10年後に成し遂げたい目標は、「アスリートの力で社会を明るく」すること。プロ野球選手としてキャリアを出発し、そこから派生した経験のすべてに誇りを持って、“生涯現役”のライフプランを応援していきたいのだと目を輝かせる。昨今の事件で揺らぎかけているスポーツマンシップの本来の価値を、伝えたいという使命感は燃え尽きることがなさそうだ。

 「最近、『プロ野球選手を引退した』という感覚を捨てたんです。居場所や役割が変わっても、自分自身が『今がハイライトだ』と思えて目の前のことに向き合えたら、楽しいじゃないですか。ビッグイベントの試合は自然と目標が明確になるけれど、そうではない日常をどう輝かせるかは自分の気持ち次第。僕はこれからも自分の成長を信じて、進み続けていきたいです」

著者プロフィール

宮本恵理子(みやもと えりこ)

エディター/ノンフィクションライター

1978年福岡県生まれ。約10年の出版社勤務を経て、独立。主に、働き方・生き方・家族をテーマにし、雑誌・Web・書籍で執筆活動を行う。写真家・キッチンミノル氏と共に「家族製本」プロジェクトを主宰。2018年8月に、男性経営者の育児に焦点を当てたインタビュー集『子育て経営学』(日経BP社)発売予定。


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