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» 2018年07月05日 06時00分 公開

資源回復進める動きも:ウナギ、販売中止や値上げ 稚魚不漁、対策急ピッチ

絶滅危惧種のニホンウナギの稚魚が歴史的不漁となる中、需要が高まる「土用の丑の日」商戦を前に、外食、流通業界で販売取りやめや値上げが相次いでいる。一方、伝統的な日本の食文化を守るため、ウナギ資源回復を進める動きもある。

[SankeiBiz]

 絶滅危惧種のニホンウナギの稚魚が歴史的不漁となる中、需要が高まる「土用の丑の日」商戦を前に、外食、流通業界で販売取りやめや値上げが相次いでいる。一方、伝統的な日本の食文化を守るため、ウナギ資源回復を進める動きもある。

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 ロイヤルホールディングス(HD)傘下のファミリーレストラン「ロイヤルホスト」、天丼チェーン「天丼てんや」は、十分なウナギの量を確保できないとして、商品の販売中止を決めた。

 大戸屋HDの定食チェーン「大戸屋」は、うな重を約500円値上げした。広報担当者は「今年は販売できたが、来年も継続するとは断言できない」と、調達の厳しさを説明する。

 そこで、稚魚不足を補おうとする工夫が始まっている。日本養鰻漁業協同組合連合会(静岡県)は今春から、養殖期間を約1年半から半年程度伸ばし、通常の大きさの2倍に育てることを呼び掛けている。食べられる部分を増やし、価格高騰を抑えるのが狙い。昔ながらの規格にこだわる全国のかば焼き業者に、大きなウナギへの理解を求めている。

 一方、ウナギの資源回復に向けた動きもある。流通大手のイオンは、ウナギの稚魚の捕獲や流通経路が不透明との批判を受け、2023年までに生産・流通履歴が確認できるウナギに限って販売する仕組みをつくる。同時に環境保護団体と協力し、インドネシア産のビカーラ種ウナギを現地で養殖することを進めていく。

 全国内水面漁場管理委員会連合会と全国内水面漁業協同組合連合会の業界2団体は3日、水産庁の長谷成人長官に対し、全国の河川で産卵のため海に向かう「下りウナギ」の保護に取り組む共同決議を報告した。採捕制限やウナギのすみかを作る取り組みを進める。(平尾孝、米沢文)

外食や流通のウナギの取り扱い

 ロイヤルホスト/国産ウナギの調達が間に合わず、持ち帰り限定のうな重を取りやめ

 天丼てんや/旬のトッピングとして販売していたウナギの天ぷらを取りやめ

 大戸屋/今春1999円で提供したうな重を6月下旬から2500円に値上げ

 夢庵/鹿児島県産のウナギを確保。質を高めて価格を500円高く設定

 イオン/2023年までに生産・流通の履歴が確認できるウナギのみを扱う

 らでぃっしゅぼーや/ウナギの代替で「さんまの蒲焼」「たんかく牛ランプステーキ」などを提案

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