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郊外で激化する「ママ人材」獲得競争 人手不足対策に大和ハウスが“次の一手”「主婦獲得の成否」が立地選択の決め手に(4/4 ページ)

» 2018年07月09日 09時00分 公開
[今野大一ITmedia]
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旧来型の保育の在り方からはイノベーションは起こらない

 大和ハウスの村上次長は「今後も複数の大規模物流施設を建設する予定で、このモデルを広めることによって採用支援の差別化を図りたい」と語る。女性のライフスタイルが多様化する中、保育所以外の子どもの受け皿も作らなければ、女性が活躍する環境を整備することはできない。待機児童問題を解決するためには、まさに旧来型の保育の在り方を見直すことが必要だ。

phot 女性のライフスタイルが多様化する中、保育所以外の子どもの受け皿も必要だ(ママスクエアの様子)

 内閣府男女共同参画局の武川恵子局長は、ヤフーが7月から開所した企業内保育所の内覧会での挨拶で、「就業継続を支援するなど、国の制度面でも女性が活躍しやすい企業が評価されるような仕組み作りが必要」と述べた。子育てと仕事の両立を後押しする取り組みは企業にとっても人材獲得競争を勝ち抜くための差別化につながるだろう。

 「働くママ」にとって、いろいろな保育環境が選べるようにならなければ子どもを産みやすい社会にはならない。「休眠」してしまっている人材の力を取り入れ、「ニッポン株式会社」の生産性を上げるためにも、保育業界を革新するイノベーションが望まれる。

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