コラム
» 2018年07月10日 07時00分 公開

サイボウズ式:地方移住はハードルが高い。都心で働く人には「地方複業」がベストではないか (1/5)

[サイボウズ式]
サイボウズ式
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「サイボウズ式」竹内義晴コラム

地方でNPO法人を運営しながら、サイボウズで副(複)業している竹内義晴が、実践者の目線で語る本シリーズ。今回のテーマは、複業と地方。 地方企業の人材不足解消と地域活性化には、都市部の労働者を複業採用するのが有効なのではないか。


 都会の副業希望者と地方企業のマッチングが人気らしい。

 いま、地方の企業は専門的なスキルを持つ人材を求めているが、なかなか人が集まらない状況になっている。そういった人材は、どうしても都市部に集中してしまうため、地方では人材採用に苦戦しているのが現状だ。

 そこで考え出されたのが、都市部で働くスペシャリストが、採用に苦労する地方の中小企業で複業する方法だという。

 私は新潟を軸に東京のサイボウズで複業を始めて1年になる。複業の方向性は、記事とは逆だ。

 「これからの働き方」などと言われる複業だが、実は、複業を始めた当初から、地方の企業が複業採用を始めると、地方が抱える課題を解決しながら、働く人々にとっても新しい価値を生み出すのではないかと思ってきた。

 当初の気持ちは、複業で「地方が軸、東京は拠点」に挑戦──人生100年時代を生きるために、サイボウズで地方中心の働き方を選んだに綴っている。

地方の人材不足と地域の衰退はかなり深刻

 都市部にいるとあまり感じないかもしれないが、地方で働いていると、人口減少や都市部への人口流出、少子高齢化の問題の深刻さを、肌身で感じる。

 一つは「人材不足」だ。

 先日、ある中小企業の経営者から人材採用に関する相談を受けた。「マネジメントができる人を人材紹介会社に探してもらっているが、なかなか見つからなくて困っている」そうだ。ハローワークや求人誌で募集しても全く反応がないという。

 もう一つは「地域の衰退」だ。

 先日、私が住んでいる地域の未来予想をしてみた。新潟県妙高市にある60世帯ほどの小さな集落だが、高齢者世帯を数えたら全世帯の約半分。15〜30年後には、世帯数は現在の半分になる見込みだ。

 地方には祭りや農業・防火用水の管理など、さまざまな地域行事がある。このままでは地域を維持できなくなってしまうのではないかと、危機感を抱いている。

photo かつては一面水田だった場所。米を作る人が少なくなり耕作放棄地が広がる。近隣で米を作っているのは我が家だけだ。カエルの大合唱もずいぶんと小さくなった。
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