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» 2018年07月10日 18時52分 公開

「質を上げて量の成長超えたい」:スバル、新中計では収益拡大急がず 品質向上に1500億円投資

スバルの中期経営計画では、品質向上のため5年間で1500億円を設備や人材に投資する。

[ロイター]
photo 7月10日、SUBARU(スバル)は、中期経営計画を発表した。写真はニューヨークで3月撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)

[東京 10日 ロイター] - SUBARU(スバル)<7270.T>は10日、中期経営計画を発表した。2018年度から20年度までの営業利益率は9.5%(17年度は11%)を狙い、業界最高水準を維持。一方、品質向上のため5年間で1500億円を設備や人材に投資する。むやみに成長を急がず、出荷前の検査不正発覚などで顕在化した企業風土や品質の改善を優先する。

同日会見した中村知美社長は、新経営陣で策定した中計に込めた思いとして「今まで量的な成長に質が追いついていなかった。質を上げて量の成長を超えたい。量は1歩1歩、着実に上げていきたい」と述べ、「過ちを二度と繰り返さない会社にしたい」と語った。

さらに、「最近はリコールの数が増えていたり、調査会社の(品質)評価もあまり良くない。販売店からも品質強化を相当言われてきている」と語り、「品質に課題があるとの認識が一番強い」として品質強化は優先的に取り組むべきとの考えを示した。

具体的には、商品企画から生産まで全プロセスで品質を意識して見直し、工場の生産性や効率性などを実現するシステム化、顧客サービスの向上などを図る。

18─20年度の経営目標は3カ年累計で売上高10兆円、営業利益9500億円を掲げる。前提為替レートは1ドル=105円。3カ年累計での研究開発費は4000億円、設備投資額は4500億円(品質向上のための投資も一部含まれる)を見込む。

<米関税引き上げ対応「簡単な問題ではない」>

主力市場の米国でトランプ政権が輸入関税引き上げを検討していることについて、中村社長は「さまざまなスタディはしているが、サプライヤーや雇用の面を考えると、そんなに簡単な問題ではない」と指摘、「今は動向を注視している」と述べた。

スバルは米国販売のうち半分を現地で生産し、残りのほぼ半分は日本から輸出している。中村社長は、関税が引き上げられれば「非常に大きな問題と受け止めている」と話したが、関税引き上げによる影響は今回の中計目標に「織り込んでいない」という。

25年度の世界販売は18年度見込み比18%増の130万台を計画する。北米全体では同20%増の92万台を想定。このうち米国について、中村社長は「シェア5%(昨年は3.8%)に挑戦したい。全体需要が1700万台なら、85万台を目指す」とした。北米以外の海外では同27%増の23万台、国内販売は現状維持の15万台を見込んでいる。商品計画では、強みとするスポーツ型多目的車(SUV)を強化。主力車種は原則毎年、全面改良して投入する。

スバルは同時に、SBIインベストメントと共同でプライベートファンドを9日に設立したことも発表した。運用期間5年の100億円規模のファンドで、スバルの既存事業や新規分野で相乗効果が見込まれる国内外のベンチャー企業に投資する。

(白木真紀)

Copyright © 2018 Thomson Reuters

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