セカイをとめる。相手に混乱をつくる。
そうすることによって、相手の中で「気づき」が生まれるのです。これは特に、これまでに気にもとめたことのなかった、全く新しい価値への気づきです。
それをプロノイア・グループでは、「インスピレーション」と呼んでいます。
インスピレーションなしに、変わる、という行為は生まれません。人が変わろうとするには、「何だか面白そう!」と心から思える ”わくわく感” や “ぞくぞく感” が必要なのです。それさえもってしまえば、変化のための研修なんて受けなくとも、人事に指摘されなくとも、本人の好奇心が勝手に変化を導くのです。
だから、「セカイをとめる」ということは、変化を起こす魔法なのです。
今のあなたの働きかけは、これまでのセカイを再生産していますか? それとも、セカイをとめて、新しい気づきをつくっていますか?
本当に変化を起こしたければ、いつものパターンの繰り返しの中で変化を呼び掛けるのではなく、意図的に、既存のパターンを崩していくことにチャレンジするべきです。組織や相手の中に混乱が起きたら、それが変化の入り口です。その混乱を本人たちが解釈をする過程をゆっくりと見守る勇気があなたにあれば、そこからようやく変化は始まっていくのです。
世羅侑未(せら ゆみ)
プロノイア・グループ株式会社 コンサルタント
慶應大学システムデザイン・マネジメント研究科 研究員
プロノイア・グループ株式会社にて企業の働き方や文化変革コンサルティングに従事。慶應大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)研究員として個人の創造力、直観力やパフォーマンスが最大化される「フロー状態」の研究を進める。 その他欧米の教育団体Action Inquiry Associationに所属しながら日本の成人教育とのパイプ役となり、東西の知恵を活かした創造性、リーダーシップ、直観の育み方を模索する。共著『The SAGE Handbook of Action Research』(SAGE Publications, USA)では、直観力の鍛え方に関する独自の研究を海外で発信。『行動探求』(英治出版)では欧米発の組織開発手法を和訳で紹介している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング