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“リーマンショック解雇”を機にフレンチの道へ 元外資金融マンが描く「第3の人生」連載 熱きシニアたちの「転機」(5/5 ページ)

» 2018年07月19日 07時00分 公開
[猪瀬聖ITmedia]
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「60歳で閉店」 その先に描く「第3の人生」

 実はすでに「サードキャリア」の青写真も描いている。「年をとってから、人を使って今のような30坪、40数席もある店を運営していくのはつらい。この店を続けるのは60歳までかなと考えている。その後は、近くで、夫婦で小さな料理屋をやる計画です」と話す。店名も決まっている。「西麻布飽食亭」だ。「料理は僕が作る。腕には自信があります。僕の作るものでも食いたかったら勝手に来い、という超“上から目線”の店にしますよ」と笑う。

 超エリート金融マンという輝かしい経歴は遠い過去のものとなったが、両角さんの人生は今が一番輝きを放っている。

phot 店の外観。テラス席からは西麻布の上品な雰囲気が味わえる

著者プロフィール

猪瀬聖(いのせ ひじり)

慶應義塾大学卒。米コロンビア大学大学院(ジャーナリズムスクール)修士課程修了。日本経済新聞生活情報部記者、同ロサンゼルス支局長などを経て、独立。日経では、食の安全、暮らし、働き方、ライフスタイル、米国の社会問題を中心に幅広く取材。現在は、主に食の安全やライフスタイル、米国の社会問題などを取材し、雑誌などに連載。また、日本人の働き方の再構築をテーマに若手経営者への取材を続け、日経新聞電子版などに連載している。著書に『アメリカ人はなぜ肥るのか』(日経プレミアシリーズ、韓国語版も出版)、『仕事ができる人はなぜワインにはまるのか』(幻冬舎新書)。日本ソムリエ協会認定シニアワインエキスパート。


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