米証券取引委員会(SEC)は7月26日、双子の仮想通貨長者であるタイラー・ウィンクルボス氏とキャメロン・ウィンクルボス氏が創設した米仮想通貨取引所GeminiのビットコインETF(上場投資信託)申請を拒否した。ウィンクルヴォス兄弟の申請が拒否されるのは昨年に続き2度目となる。
米CNBCが報じた。
SECは、ウィンクルヴォス兄弟が主張する「Geminiを含むビットコイン市場は価格操作に対する『独自の対抗策』を有する」という主張に賛同できないとし申請を拒否。詐欺や投資家保護を巡る問題も申請拒否の理由として挙げている。
今回のSECの判断はビットコインやブロックチェーン(分散型取引台帳)技術のイノベーションや投資対象としての価値を否定するものではないと強調する。だが、規制が未整備の状態にある市場で詐欺や価格操作などの不正行為から投資家を保護する観点からも慎重にならざるを得ないと説明した。
米資産管理会社VanEck SolidX Bitcoin Trustが申請するビットコインETF案件はまだ協議中のようだ。今回のSECの発表では言及はなかったが、8月中にはなんらかの発表があるとみられる。
同件については以前から大きな期待が寄せられており、8月を目前に今週の仮想通貨相場を押し上げた一因とされている。引き続き注意が必要だ。
米NYSEアーカ取引所によって申請されているビットコインETF関連の5つの案件については審査が遅れているという。
SECがウィンクルヴォス兄弟が申請するビットコインETFを拒否したと伝わると、ビットコイン価格は下落に転じ7900ドルを下回った。
上昇基調にあったビットコインは、今週に入りおよそ2カ月ぶりとなる8400ドル台まで値を上げていた。
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