では、どのように産地を拡大していくのか。
1つには既存のジャガイモ農家との新規契約を結ぶというやり方があるが、それだけでは数が飛躍的に伸びることはない。そこでカルビーは水田地帯や酪農地帯などに目を付けた。これまでジャガイモを栽培していなかった土地を加工食品用のジャガイモ畑に変えようというのである。実際、水田が多い宮城県や熊本県、あるいは中標津の酪農エリアなどで取り組みが始まっていて、米作りよりも収益性が高いという判断で、ジャガイモ作りに転身する農家が出てきている。
とはいえ、いきなり商品として通用するジャガイモを作るのはそう簡単ではないだろう。そこでカルビーの子会社で、ジャガイモの調達や貯蔵などを行うカルビーポテトのフィールドマンと呼ばれる社員が、基礎的なところからマンツーマンで技術指導するほか、約2年間は工作機械を契約農家にレンタルするなどして、契約農家のジャガイモ作りを支援しているのだ。
現在の契約農家数は1800戸(うち北海道が1100戸)。基本的には契約農家を増やして産地を広げていく方針だ。カルビーポテトの中村一浩社長によると、とりわけ宮城や岩手県からの調達量が増加していく見通しだという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング