つぐみさんのビジュアルは主にライトノベルの挿絵を手掛けるイラストレーターに依頼した。最初に上がった画像は容姿や雰囲気がぴったり。しかし服装について西さんたち女子行員が「こんな服、20代の女の子は着ない」とダメ出しした。「普段は大人の女性をあまり描かない人だったためかちょっと現実感に欠けた」(関口さん)。
あまりに地味な服装では男性ファンが食いつかず、かといって肌が露出し過ぎても銀行員らしくなくリアリティーもない。スカートの丈の長さに至るまで議論し、具体的なコーデの例をイラストレーターに送って再現してもらった。
動画でつぐみさんを演じる声優は十数人から選んだ。既にかなり売れている声優も候補に挙がったが「この人は18歳なのでつぐみのイメージに合わない」と関口さんが却下。知名度よりイメージに合った声を優先して、つぐみさんと年齢も近い鬼頭明里さんに決まった。
つぐみさんは8月からTwitterでつぶやき始め、イラストやアニメーション動画も投下した。若い女子行員らしく真面目にカードローンの特典などを説明するが、所々でオタクな本性を「うっかり」もらしていく。
オタクの祭典、コミックマーケット(コミケ)の時期が来ると「夏休みを取った」ということで1週間ツイートが止まった。休み明けには先輩に過ごし方を聞かれ「友達とコミ…混み混みのお台場に行ったり実家で猫と戯れて楽しく過ごしました…!」とごまかすイラストがアップされた。
1カ月間で目標だったフォロワー1万人を突破した。9月以降は本格的なアニメ動画の投下や、ゆくゆくは歌声も披露したいという。中の人の1人、西さんは実はもともとオタク系の趣味はあまりなかった。漫画好きの澤田さんと協力してキャラを再現しつつ、最近は自分もアニメを見るように。「つぐみに合わせて髪も短めにした」(西さん)。
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