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「なぜ売れるか分からない」 ドンキ化したファミマの人気商品に幹部が困惑冬の商品なのに夏にも売れる(2/2 ページ)

» 2018年09月12日 06時00分 公開
[昆清徳ITmedia]
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ファミマを悩ます焼き芋

 実験店で販売している焼き芋は、専用の焼き芋機に生のサツマイモを入れ、60分加熱して提供している。これはドンキと同じ方式だ。ドンキの広報担当者は「焼き芋は人気商品で、期間限定で販売している店舗もあれば、通年販売している店舗もあります。焼き芋機はレジ横に置いているのですが、においにつられて来店するお客さまもいます」と説明する。

 焼き芋の存在について佐藤氏は以前から気にしていたようで「スーパーのマルエツ(東京都豊島区)のように、入口で焼き芋を通年販売しているところがありますが、なぜ売れているのか、いまだにわれわれは分かっていません」と語る。

 佐藤氏によると、ファミマと統合が進んでいるサークルKサンクスでは焼き芋を販売していたことがあるという。その当時のマニュアルや原材料であるサツマイモの仕入れルートはあるので、「(ファミマでも焼き芋の販売に)トライしてみたい」と語った。

 ただ、現在、ファミマの店舗数は約1万7000店にまで膨張しており、全ての店舗に焼き芋を安定的に供給するのは難しく、早期の実現は簡単ではないとの見通しを示した。

 日本の小売業の最先端を走るファミマにとって、焼き芋は気になる商品なのだが、いろいろな意味で扱いづらい商品のようだ。

photo 【写真左】ファミリーマートの佐藤英成氏(常務執行役員 商品・物流・品質管理本部長)

【お詫びと訂正:2018年9月12日午前6時の初出で、「『情熱価格極氷』(ロックアイス)」と記載いたしましたが、誤りでした。「ロックアイス」は小久保製氷冷蔵株式会社の登録商標であり、「情熱価格極氷」とは関係ありません。9月12日午後6時、該当箇所を修正いたしました。お詫びして訂正いたします。】

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