昨今、国内でプログラミングのコンテストやイベントなどが相次いで開かれている。背景にあるのは、2020年度から小学校でプログラミング教育が必修となることだ。
それに先駆けて大小さまざまなスクールや教室が開校するなど機運は高まっている一方で、問題点も浮き彫りになっている。その最たるものが「教員のスキル不足」である。
プログラミング教育の狙いについて、文部科学省は「子どもたちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示できるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての『プログラミング的思考』などを育むことであり、コーディングを覚えることが目的ではない」と説明する。
しかしながら、教員のスキルがなければ、例えば、プログラミングの公式の暗記などにとどまり、生徒は応用力や実践的な使い方を習得できない恐れがある。結果、英語教育の二の舞になってしまうことが懸念されている。
そうした事態を防ごうと、民間スクールではさまざまな支援が行われている。例えば、中高生向けにプログラミング教育を行うベンチャー企業のライフイズテックでは、教員向けの育成プログラムを実施する。Tech Kids Schoolでは、プログラミング言語やスキルを身に付けることだけを目的にせず、テクノロジーを武器に自らのアイデアを実現し、社会に能動的に働きかけられる人材を育てることを目的に掲げる。
Tech Kids Schoolが主催する今回のイベントでもそのような意識を持った若きイノベーターの発掘を目指しているという。
実際、壇上に立ったファイナリストからもそうした声が何度も発された。多くの小学生プログラマーたちが、人のためになることや周りの課題を解決することを目的にアプリを開発しているのだ。
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