時計の針を完全に逆へと戻された高橋監督も普通に考えれば「自分の3年間は何だったのだろうか」と強いショックを覚え、プライドを踏みにじられたと感じているのではなかろうか。まだクライマックスシリーズ進出の可能性が残る中、その成り行きが決していないにもかかわらず自らの辞任を公表した球団側の不可解かつデリカシーに欠ける行為に対しても内心では複雑な心境を抱いているに違いない。
10月4日、チームが敵地マツダスタジアムで苦手の広島東洋カープを相手に大勝した試合後、ベンチで久々に満面の笑みを浮かべる「ドヤ顔」を見た時には静かな怒りと最後の意地も感じ取れた。だからこそ高橋監督には退任後の“勇気ある一歩”に期待したい。
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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