「一人ひとりが自分のストーリーを生きていく世の中をつくる」という理念を掲げてココナラを創業した南さん。提供するサービスが、目に見える商品ではなく、スキルという分かりにくいものなので、当初は苦労があったのでは。どのようにしてユーザーの安心と信頼をつかんでいったのでしょうか。
ココナラは、スキルを生かしたサービスの価格を、スタート時は一律500円に設定しました。500円という価格では大きな利益を生み出すことは大変です。しかし、南さんはこう考えました。「人の役に立とう」というブランディングで始めれば、それに共感したユーザーたちは500円の価値を超えるクオリティを提供するはずだと。
「一律500円という価格設定をしたのはココナラだけでした。当時の競合サービスはもっと高い価格で提供していましたが、結果的にココナラが生き残りました」(南さん)
スキルの売買が積み重なると、ユーザーからのレビューが蓄積されていきます。レビューはクオリティを可視化してくれるので、「レビュー評価の高い出品者=高いクオリティのスキルを供給してくれる人」という、ココナラのサービス内での共通価値が生まれます。そのため、価格を自由化し、人気の出品者が価格を上げても、クオリティは保証されているので買う側も安心というわけです。
このようにココナラは、お小遣い稼ぎのためのスキル売買ではなく、あくまで「人の役に立とう」という発想の下、人と人をつなげるマーケットプレイスを築き上げたのです。
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