TOTO主催「トイレ川柳」受賞作発表 最優秀賞は“子ども心”を詠んだ……百点のテストをこっそり自慢

» 2018年11月19日 13時21分 公開
[ITmedia]

 TOTOはこのほど、「トイレ川柳」の受賞作品を発表した。今年で14回目で、トイレでの失敗談や面白エピソードなどを詠んだ2万805句が寄せられた。シャワートイレ「ウォシュレット」の広告コピー「おしりだって、洗ってほしい」を考案したコピーライター・仲畑貴志氏が選者を務めた。

 最優秀賞に選ばれたのは、「百点の テストを我が子 トイレ置き」。テストで満点を取ったけれど、あからさまに自慢するのははばかられるため、家族みんなが使うトイレに置いてさりげなく伝える――というさまを詠んだ句だ。

photo 「トイレ川柳」の受賞作品(=ニュースリリースより)

 仲畑氏は「子どものうれしさと含羞(がんしゅう)があり、その伝え方の手法としてトイレに置く。トイレは家族のすべての人が利用するという前提があってのコトで、子供なりの知恵が見える。良き句には、単一ではなく複数の事象や思いが入っていますが、この句は、その良きお手本といえるでしょう」と評している。

 優秀賞は、「嫁が来た ネオレストきた 春が来た」「トイレ借り 友の隠れた 顔を知る」「狭いのに 忘れ物する 七不思議」「スッキリ!に 勝る快感 ほかに無し」「流しても なぜ出てこない 中の人」など12句が選ばれた。

 トイレの技術革新をうまく詠んだ句に贈られる「未来のトイレ賞」は「近未来 トイレは自ら 考える」。仲畑氏の名を冠した「仲畑貴志賞」は「ノックされ こっちもノック またノック」「コンビニで 『トイレの人』と 呼ばれてた」「カギ閉める 孫の成長 知った夏」の3句が選ばれた。

 子どもの応募作品から選ばれる「キッズ賞」は、「またママが 漢字や式を はっている」など3句が選ばれた。

photo その他の「トイレ川柳」受賞作品(=ニュースリリースより)

 仲畑氏は「今年はバラエティに富んだ句が集まりました。トイレ川柳も、回を重ねると、すでに表現された視点や発想も多くなり、世界が狭くなるのではと危惧していましたが、まだまだ肥沃(ひよく)な表現世界はあるようですね」とコメントしている。

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