なぜあの商品は売れた? 行列研究所が謎に迫る
インタビュー
» 2018年12月05日 08時00分 公開

水曜インタビュー劇場(45年以上前公演):ソ連で生まれた1100代目の「ハエ」が、なぜ注目されているのか (4/7)

[土肥義則,ITmedia]

イエバエ界のサラブレッドを保有

土肥: いまも選別交配を続けているんですよね。ということは、1100代目よりももっと能力の高いイエバエが誕生するかもしれない?

流郷: はい。数字を見ると、いまもストレスに強くなっていて、早く太るようになっているんですよね。限界はどこかにあると思うのですが、いまのところその限界がどこなのかはよく分かりません。

土肥: 1100代目のイエバエは、外見に特徴はあるのでしょうか?

串間: いえ、ありません。人間の子どもを見て、「この子はストレスに強そうだなあ」って分からないですよね。それと同じ。実際にストレスを与えて、そこで強いのか弱いのかを判断しなければいけません。

幼虫が分離するところ(左)、イエバエの卵(右)


土肥: ハエって、そのへんに飛んでいますよね。それをつかまえて、ムスカと同じように飼料と肥料を生産する会社が出てくるかもしれません。「あの会社はよくもうけているようだ。ウチもやろうぜ」と。

串間: どうぞ、どうぞ、やってください。ただ、すぐに大量生産することは難しい。なぜか。先ほども申し上げたように、当社は交配を重ねて品種改良を行ってきました。結果、ストレスに強くて、すぐに太って、卵をよく産んで、ふ化した幼虫は太りやすい――といったスーパーエリートをつくり出すことができました。

 G1のダービー馬は「血統」が大事ですよね。G1に出走する競走馬と野生馬を交配させると、仔馬(こうま)はどうなるのか。親のような競走馬には、なれません。野生馬と交配を続けると、どんどん駄馬に近づいていく。じゃあ、サラブレッドになるにはどうすればいいのかというと、優れた血統を持つ馬と交配を続けるしかないんですよね。

土肥: イエバエ界のサラブレッドを保有しているので、新規参入は「どうぞ、どうぞ」という感じなわけですね。もしワタシがそこらへんに飛んでいるハエをつかまえて、同じようなことをしても、ふ化したときに仲間がたくさんいるので、幼虫はどんどん死んでしまう。残ったわずかなモノでもやっていけないことはないかもしれませんが、それだと大量生産は難しいわけですね。

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