軽減税率の「内容理解している」人は4割未満 増税後は8割以上が「買い控え」19年10月実施予定

» 2018年12月18日 16時32分 公開
[ITmedia]

 マーケティングリサーチのインテージ(東京都千代田区)は12月18日、2019年10月に10%へと引き上げられる消費税増税に関する意識調査の結果を発表した。増税と同時に実施される軽減税率については88.4%の人が知っていたものの、「内容を理解している」人は36.2%にとどまることが分かった。

photo 軽減税率の認知度(=プレスリリースより)

 軽減税率を知っていると回答した人に印象を聞いたところ、「肯定的な印象」は29.0%、「どちらとも言えない」は42.1%、「否定的な印象」は28.9%と大きく分かれた。

 否定派からは「軽減率が小さい」「状況に応じて税率が変わるのが分かりにくい」「生理用品も8%にしてほしい」「理解できない点、疑問点が多く、このままでは肯定できない」といった声が寄せられたという。

photo 増税に備えて購入するもの(=プレスリリースより)

 増税前に購入しておきたいものでは、特に単価の高い「戸建住宅、分譲マンション」(77.8%)がトップにランクイン。次いで「自動車」(65.9%)、「電子レンジ・オーブンレンジ」(64.6%)、「エアコン」(64.2%)、「パソコン」(62.0%)、「テレビ」(61.9%)――という結果だった。

 買いだめしておきたいものでは「子ども用紙おむつ」(46.3%)、「トイレットペーパー・ティッシュペーパー」(39.5%)、「洗濯洗剤」(38.5%)、「ペットフード」(37.7%)、「シャンプー・コンディショナー」(36.0%)などが挙がった。

増税後の消費への影響は……

 増税後に家計を「引き締める」と回答した人は31.1%、「少し引き締める」と回答した人は47.3%と、8割以上は買い控えを行うことを想定していることが分かった。

photo 増税による家計支出への影響(=プレスリリースより)

 同社は「今回は増税幅が2%で、かつ軽減税率があるなど、前回増税時(14年4月)よりは実質的な影響は少なくなるはず。だが、小売店などは販売促進などの対策が必要になるだろう」とコメントしている。

 調査は11月22〜26日にかけて、20〜69歳を対象にインターネット上で実施。有効回答2122件を得た。

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