「キングカズではない。キングジムである」 中の人に聞く、愛される“伝え方”水曜インタビュー劇場(妹公演)(5/6 ページ)

» 2018年12月19日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

フォロワーさんと会える日がやって来れば

土肥: Twitterの企業アカウントって、1人でやっているところが多いですよね。フォロワーをたくさん持つアカウントは、特にその傾向が強いように感じるのですが、なぜキングジムは姉妹で回すことができているのでしょうか?

妹: 「引き継いでくれる人がいない」「キングジムさんは安泰でいいよね」といった感じで、後継者不足に悩まれている話をよく耳にします。

 新しく担当することになった人は、その場の空気感がよく分からないのかもしれません。「フォロワーさんは、どういった人たちなのか?」「誰に発信していいのか分からない」といった具合に。だから、なかなかつぶやくことができないのかなあと。

 じゃあ、ワタシの場合はどうだったのか。会社の上司や先輩から「何でもいいから、つぶやいてみて」と言われても、完全アウェー状態なので、うまく書くことができなかったと思うんですよ。転校生が新しい教室に入って、「じゃあ、あなたはクラス委員長をやってね」と言われるようなもの。いきなりみんなの前で発言をしてねと言われても、何を言えばいいのかよく分かりません。

 ワタシも転校生だったのに、なぜ発言することができたのかというと、クラス委員長の姉が教室を温めてくれていました。「今日からワタシたちの友だちですよ。みなさん、仲良くしてくださいね」などとつぶやいてくれたので、すんなりとけ込むことができました。こうした配慮があったので、ワタシはすぐに馴染むことができました。

土肥: なるほど。アウェーだと思っていたのに、ホームになっていたわけですね。ところで、今後何かやってみたいことはありますか?

妹: いつか画面を飛び越えて、フォロワーさんに会える日がやってくればなあと思っています。具体的にいつ、どこで、どんなことをやるのかは決まっていませんが、リアルイベントでもゆる〜くつながることができればなあと。

土肥: おお、それはファンにとってはたまらない。本日はありがとうございました。

(終わり)

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