一連の工夫を凝らしても、退職を希望する社員が出た場合は、優秀な若手をはじめ、育休明けの女性社員、企業理念を理解している社員など、企業が大切にすべき人材に絞って引き止めを行うことも肝要だという。画一的な対応をやめることで、前述の「自分の評価を保つために引き止めている」といったマイナスの印象を持たれづらくなるためだ。
退職者との面談で退職理由をヒアリングし、職場環境の改善につなげることも、優秀な人材の連鎖退職を防ぐ上で必要な施策だという。
古野氏は「会社に残る人たちは『自分たちは正しくて、退職者は間違っている』と考えがちだが、そうとは限らない。組織にとって都合のいい人ばかりが残るのが、本当にいいことなのだろうか」と指摘。「一度辞めた社員が復帰して活躍するケースもあるため、退職者がまた戻ってこれるよう、面談で(非難やしつこい引き止めをせず、しっかりと理由を聞くことで)お互いに好印象なまま別れるべきだ」と話している。
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