再開発が加速する東京。目まぐるしく時代が移り変わっても、ずっと残ってきたものにはどんな背景があるだろうか。ときには姿を変え、ときには古いものを守りながら、新しい時代を迎えた街や建物のストーリーと、将来への戦略を探る。
2019年の東京は、20年、そしてその先を見据えた再開発プロジェクトがめじろ押しだった。超高層ビル、新商業施設、新駅などの整備が進むと、見慣れた街の景色も変わってくる。今年、新たに開業した商業施設を中心とする新ビルを振り返ると、都心の変化が見えてくる。
19年、新しい施設が続々とオープンし、特に変化があったのが渋谷エリアだ。東急グループによる大規模再開発を中心に、近年変化が著しい。
11月1日、新たなランドマークとなる超高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」の第1期となる東棟がオープンした。目玉は地上約230メートルの展望施設。約2500平方メートルの屋上展望空間を備え、開放的な眺望を楽しめるスポットを提供している。地下2階から地上14階の商業施設では全212店舗ものファッションや飲食のショップが営業を開始。産業交流施設も備えている。
12月5日には、「渋谷フクラス」の中核商業施設として「東急プラザ渋谷」がオープン。建て替え前の「東急プラザ渋谷」に思い入れがある人たちをはじめとする40代以上の顧客を重視し、あえて“大人のための施設”を打ち出した。5階には、「人生100年時代」をキーワードにしたサービスを提供する店舗を集めたフロアも設けている。
3年間の建て替え期間を経て、11月22日にオープンした「渋谷PARCO(パルコ)」も、“次世代型”という言葉を掲げた独自性のあるコンセプトや店舗で注目を浴びた。その一つが、ECとリアル店舗を融合させたオムニチャネルショップ「PARCO CUBE(パルコ・キューブ)」。そこでは、店頭などに設置したタブレット端末を通じて、自分のスマートフォンから商品を購入することもできる。他にも、人工知能(AI)などの最新テクノロジーを活用した仕掛けをちりばめた施設となっている。
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