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経歴不問、年収青天井で「転職を考えていない人」を狙ったKDDIのイノベーション人材採用 担当者に狙いを聞いた20代から50代まで、官公庁勤めの人からも応募(1/3 ページ)

» 2020年01月08日 05時00分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]

 国籍や年齢といった制限はなく、給与も“青天井”――KDDIが「イノベーション人材採用」と称して行っている求人の内容だ。XR(AR、VR、MRなどの総称)領域や人工知能領域といった先端領域を中心に、KDDIの資産を活用して新規事業を担う人材を採用する、としている。

 11月に採用開始を発表してから、既に何件かの応募があるという。イノベーション採用を担当する、KDDI人事本部人財開発部の秋津佳採用グループリーダーと、浦山玄採用グループ課長補佐に狙いを聞いた。

イノベーション人材採用を11月に発表(出所:KDDI公式Webサイト)

今回が2回目

――イノベーション人材採用は、どういった経緯で開始したのでしょうか。

秋津: 当社は2000年以降、電気通信事業で成長してきました。ただ、日本は人口が減少していく時代へと変わってきています。携帯電話は「1人1台」を超えて、1人で2台、あるいは3台持つという人も出てきましたが、今後大幅な成長という意味では難しくなってきました。そこで、新しい事業分野へどんどんと出ていくために、18年から社内の人材だけでなく社外のイノベーティブな発想を持つ人を取り込むことを決めました。

――18年の採用時も、今回のように「XR」と呼ばれる分野や人工知能の分野で募集されていたのでしょうか。

秋津: もともと、分野を狭く絞って募集していたわけではありません。先端技術を扱うベンチャー企業に勤務していると、自由度やスピード感はとても強いものがあると思います。一方で、協業先を探す際などの苦労も多くあるはずです。そこで、大ざっぱに言うとKDDIのスケールや、数多く抱えている資産を活用し、新しいものを作り出せるような人を募集することに決めました。

――前回採用した方は、これまでどういったキャリアを積んできたのでしょうか

浦山: 前回採用したメンバーは、もともと広告、映像関連のディレクションに従事していました。その後は決済にかかわるプロジェクトを統括していたそうです。また、仕事以外でも、趣味のような形で映像制作や、人工知能を使ったプロジェクトに携わっていました。

 そうした中、あるきっかけがあり当社のイベントに来てもらうことになりました。その場で、技術を用いた新たなビジネス構想を話してもらい、KDDIとしての考えなどもディスカッションすることで、採用までこぎつけました。

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