松屋が「シュクメルリ」を全国販売 外食チェーンに押し寄せる“珍”メニューの波、いずれも人気サイゼは「ラム」、富士そばは異色そば(1/2 ページ)

» 2020年01月10日 09時44分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]

 外食チェーンで、ちょっと珍しいメニューの投入が増え始めている。

 牛丼チェーンの松屋は、1月14日から「シュクメルリ鍋定食」(790円、税込、以下同)と「シュクメルリライスセット」(730円)を全国で販売する。「シュクメルリ」とは、にんにくとチーズのソースで鶏肉を煮込んだジョージアの料理。

テスト販売していた「シュクメルリ」を全国販売(出所:松屋発表プレスリリース)

 同メニューは、2019年12月に全国約70店舗でテスト販売を行っていた。店舗によって、野菜を付けたり付けなかったり、価格を変動させたりといった変化をつけてテストしたという。店舗オペレーションやお客の意見などを踏まえ、テスト店舗で最も好評を博したパターンでの販売を決定した。

 テスト販売期間中はジョージア大使館のメンバーが食事するシーンをTwitterに投稿するなど、大きな話題となった。松屋の公式アカウントで、全国展開を希望する声を募ったところ、2万件超のツイートがあったという。

 今回のメニューは、「松屋世界紀行」と銘打ったシリーズの第1弾だ。これまでにも中国、韓国や欧州のメニューを展開したことはあったが、「松屋らしさを出しながら、ふだんなかなか食べないような世界各地の料理を届けたい」(担当者)という考えから、シリーズ化した。

 第1弾としてシュクメルリをチョイスしたのは“渋い”選択とも思えるが、「『世界紀行』ありきではなく、ふだん食べないようなメニューを探したときにシュクメルリを見つけた。松屋でも提供可能だという判断ができたので、ジョージアの紹介も含めて商品化を決定した。世界紀行は、その後から付いてきたキャッチコピー」と担当者はコメント。

 松屋では、新商品を1カ月に2回のペースで投入している。1つの商品について、1カ月強の販売期間を予定しており、シュクメルリも4〜5週間程度の期間限定で販売するという。今後の松屋世界紀行でのメニュー展開については「当社は『みんなの食卓でありたい』という思いから、豊富なラインアップで飽きのこない料理を展開している。世界のおいしい料理を多くの人に食べてもらうため、メニュー開発は進めているが詳細は控えたい」とコメントするにとどまった。

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