転職の求人数が増えているようだが、転職したいなあと思っている人はどのようなことを考えているのだろうか。転職サイトに登録している男女に、転職を考えた理由を聞いたところ「給与に不満がある」(44%)と答えた人が最も多いことが、エン・ジャパンの調査で分かった。この回答は、3年連続でトップ。次いで「会社の将来性に不安がある」(42%)、「会社の考え、風土が合わない」(32%)、「仕事内容に不満がある」(31%)と続いた。
また転職する際に重視する点を尋ねたところ「仕事内容」(71%)がトップ。「これまでの経験を生かせる仕事かどうか、自分がやりたい仕事かどうかを最重視していることがうかがえた」(同社)
転職時の不安
転職を考えたきっかけの1位は「年収への不満」だったが、年収にこだわっている人はどのくらいいるのだろうか。転職をする際、「年収アップを希望」と答えた人は52%、「現状維持でよい」が27%、「年収が下がっても構わない」が11%、「特にこだわらない」が10%。
転職時の不安を聞いたところ、20代は「自身の経験・スキルが評価されるか」(61%)がトップ。「初めて転職活動をする中で、自身の浅いキャリアがどのように企業に評価されるかを不安に感じていることが分かった」(同社)
30代の1位は「自身の年齢」(77%)、2位は「自身の経験・スキルが評価されるか」(61%)。「20代とは違い、これまでがんばってきた経験が、適正に評価されるかという意味合いに変わってくる。年齢と年齢相応のスキル・経験が、大きな差となってあらわれてくる世代なのだろう」(同社)
40代では「自身の年齢」(91%)という回答が圧倒的に多い。「そもそも応募時点ではねられる」「求人広告を見ると、明らかに若い人の募集だと分かる」「自分自身が、年齢に見合ったスキルがあると思えない」というコメントが目立った。
インターネットを使った調査で、転職を考えている男女1128人が回答した。調査期間は9月9日から16日まで。
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