今からでも遅くない? 年収200万円と800万円の分かれ道:金曜インタビュー劇場(藤原和博さん)(1/5 ページ)
サラリーマンの給料が減っていく――。このような話を聞くと、不安を感じる人も多いのでは。人口減少などの影響を受け、大幅な経済成長が見込めない中で、私たちはどのように仕事をしていけばいいのか。リクルートでフェローとして活躍された藤原和博さんに聞いた。
「年収格差」――。多くのサラリーマンはこの言葉を聞いて、ビクッとするのではないだろうか。欧米ほどではないが、日本の企業でも社員の収入格差は広がりつつある……とも言われている。
近い将来、「サラリーマン世帯の貧困化が進む」「中流家庭が崩壊する」といった言葉を目にすることがあるが、「給料が下がるのは嫌だ。できればたくさんもらいたい」といった人も多いのでは。では、どうすれば満足できる金額を手にすることができるのだろうか。リクルートでフェローとして活躍され、その後、杉並区で中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いてきた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
→転職に成功する人、失敗する人――どこに“違い”があるのか(1)
→7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物(2)
→本記事(3)
藤原和博氏のプロフィール:
教育改革実践家。杉並区立和田中学校・元校長。元リクルート社フェロー。1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。
メディアファクトリーの創業も手がける。1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003年より5年間、都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校の校長を務める。08年〜11年、橋下大阪府知事ならびに府教委の教育政策特別顧問。14年から佐賀県武雄市特別顧問。
著書は70冊で累計117万部超。『人生の教科書 よのなかのルール』『人生の教科書「人間関係」』(いずれも、筑摩書房)など人生の教科書シリーズ、『坂の上の坂』(ポプラ社)、『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済新報社)、『本を読む人だけが手にするもの』(日本実業出版社)ほか多数。
年収格差は広がっていく
土肥: 下の図を見ていただけますか。サラリーマンの年収はバブル経済が崩壊して、10年ほど右肩下がり。ただ、アベノミクス効果もあって、ここ数年は少し上昇していますが、今後はどのような動きをしていくと思われますか?
藤原: 年収が高い層と低い層に分かれていくのではないでしょうか。
土肥: 年収格差が広がっていくという意味ですね。
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