なぜマラソンビジネスが巨大化しているのか:来週話題になるハナシ(1/4 ページ)
いま、米国ではマラソンがとんでもない盛り上がりを見せている。国際的に有名なニューヨークシティマラソンなどのほかに、国内で約1200もの大会が開催されている。マラソン大会が増え続けている背景を調べてみると……。
来週話題になるハナシ:
24時間365日、いまも世界のどこかでユニークで刺激的な話題や新しいトレンドが次々と生まれている。だが、大半は情報としてこぼれてしまっている。そんなメインストリームでない情報こそ、ビジネスで使えるネタが詰まっているのではないだろうか。
そこで、情報感度の高いビジネスパーソンならば、ぜひとも押さえておきたいトレンドや話題をちょっと先取りして紹介したい。プライベートにビジネスに、ちょっとしたインスピレーションのネタとして、役立つハナシを探るコラム。
世界最大規模のマラソン大会といえば、米国で毎年11月に開催されているニューヨークシティマラソンだ。大会が設立された1970年当時は、参加者がわずか127人ほどの地元向けのイベントにすぎなかったが、現在では世界中から5万人以上が参加する国際イベントに成長している。
世界最大規模のイベントとなれば、経済効果も半端ではない。5万530人という史上最多のマラソン完走者を記録した2014年は、米国内外から25万8100人がニューヨークを訪れた。地元経済にあたえるインパクトは4億1500万ドル(510億円)にもなり、影響力を強めている。
いま、米国ではマラソンがとんでもない盛り上がりを見せている。ニューヨークシティマラソン、シカゴマラソン、ボストンマラソン、ホノルルマラソンなど、国際的にも知られているマラソン大会のほかに、米国内では約1200ものマラソン大会が開催されている。この15年ほどで、マラソン大会の数は約4倍にも増えているのだ。
マラソン大会の人気が上がれば、当然マラソンを取り巻くビジネスも巨大化する。業界の推定では、マラソンビジネスは14億ドル規模(1718億円)で、今後さらなる成長が見込まれている。なぜマラソンビジネスはここまで盛り上がっているのか――。マラソンブームを牽引してきたニューヨークシティマラソンから、米国で巨大化するマラソンビジネスのトレンドの裏側を見てみたい。
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