だから日本人はiPhoneを握りしめる、4つの理由:甲斐寿憲のキニナルモバイル(1/4 ページ)
9月16日に、iPhone 7/Plusが発売される。多くの人が「早く欲しい」「新しい機能を使ってみたい」と思っているだろうが、そもそもなぜ日本人はiPhoneが好きなのか。世界に目を向けると……。
甲斐寿憲のキニナルモバイル:
今やITはビジネスにプライベートに不可欠なもの。特にスマートフォンやタブレット、ノートPCといったモバイル関連は、現代人にとって必須アイテムになりつつある。日常のニュースや何気ない雑談の中にも、モバイルの話題をすることも増えてきているはず。
本連載ではモバイルを中心とした気になる話題をライターの甲斐寿憲がメーカーや開発者、ユーザーに直撃取材をし「実際にどうなのか?」を検証を交えて紹介。今話題の人気の製品、気になるメーカーの動向を分かりやすく紐解いていく。ひょっとすると、そこに新たなビジネスチャンスのヒントが隠れているかもしれない。ぜひ、大人のITスキルの一貫として役立てていただきたい。
スマートフォンの種類といえば「iPhoneとその他の機種」と答える人が多いのではないだろうか。その他とはサムスン製のGalaxy、ソニー製のXperia、富士通のarrowsといったAndroid OSを搭載した「Androidスマートフォン」だ。
iPhone 7/Plusが発表されたので、多くの人が「早く欲しい」「新機能を使ってみたい」と思っているだろうが、そもそもなぜ日本人はiPhoneが好きなのか。世界に目を向けると、多くの日本人が“iPhone党”であることがよく分かる。
他国と比べると日本人はiPhone好き
結論から言うと、世界的にユーザー数が多いのは、Android OSを採用したスマートフォン群だ。日本の現状から考えるとにわかに信じられないだろうが、現在グローバル市場で圧倒的なシェアを誇るのはAndroid OSを搭載したスマートフォンのほうなのだ。
調査会社MM総研が2016年5月に発表した「2015年度通期国内携帯電話端末出荷概況」を見ると、2015年度通期のスマートフォン出荷台数は前年度比2.9%増の2916.5万台。メーカー別出荷台数シェア1位はiPhoneのAppleでシェアは41.9%。2012年度以降4年連続1位と圧倒的な人気だ。次いで2位がソニー、3位シャープ、4位京セラ、5位に富士通と続いている。
ところが、このスマートフォンのシェアをグローバル視点で見ると話は変わる。調査会社Gartnerによると、スマートフォンの総売上台数は約3億4400万台(2016年第2四半期)。OS別シェアを見ると、Androidが全体の86.2%、iOSが12.9%となっている。iOSを搭載したスマートフォンはAppleのiPhoneだけなので、12.9%というのはそのままiPhoneの世界シェアと考えていいだろう。
関連記事
- 「PCを使えない学生が急増」の問題点
「PCを使ったことがない」という新社会人が増えてきている。「若い人のほうがITスキルは高い」と思っている人が多いと思うが、なぜこうした現象が起きているのか。理由を探っていくと……。 - スマホとVRビジネスはどうなる? HTC NIPPONの玉野社長に聞く
日本市場に初のAndroidスマートフォンを投入したHTCが存在感を見せ始めている。最新のハイスペックスマートフォン「HTC 10」の販売が好調なほか、VR「Vive」も注目されている。変化のスピードが速い中で、次々に新製品を投入しているHTC NIPPONの玉野社長に話を聞いた。 - 4年で1億台以上も消滅! 凋落するPC市場に未来はあるのか?
PC市場の縮小が止まらない。米ガートナーなどの調べによると、この4年でPC出荷台数は1億台以上も減少、市場規模は約3分の2になってしまった。このままこの市場は縮小の一途を辿るのだろうか……? - インドネシアで日本の電子コミックは普及するのか
電子書籍の販売サイト「eBookJapan」を運営しているイーブックイニシアティブジャパンが、インドネシアでも展開している。人口増などで経済発展が見込まれるインドネシアで、日本の漫画は受け入れられるのか。同社の担当者に、勝算などを聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.