職場の男女平等意識調査 「報酬差ある」世界最下位:報酬差やキャリアサポートにギャップ
職場における男女平等について、ビジネスパーソンはどのように感じているのだろうか――ランスタッド調べ。
職場における男女平等について、ビジネスパーソンはどのように感じているのだろうか。総合人材サービス会社ランスタッドが世界33の国と地域を対象に行っている労働者意識調査によると、日本の女性労働者の4割以上が性別の違いによる「報酬差」や「キャリアサポートの差」を感じており、世界の中でも非常にギャップのある結果だという。
「自分の勤務先では、性別によって報酬差がある」と答えたのは、日本平均では32.6%。グローバル平均の20.7%を上回り、調査対象国内で最下位だった。さらに男女別で見ると、「差がある」と回答した日本男性が24.0%だったのに対し、日本女性は41.0%と、男女で感じ方にズレがあることが分かった。
「希望する仕事や昇進について、男女問わずキャリアサポートされている」と回答したのは、グローバル平均は70.4%だったが、日本平均は59.5%と、調査対象中3番目に低い結果だった。
「労働における男女平等を実現するために、どちらかの性別を優遇する」ことに関する考え方は、グローバル平均が36.2%と反対派が多いのに対し、日本平均は48.4%と二分する結果に。男性より女性の方が、いわゆる「アファーマティブ・アクション」に否定的だった。
その一方で、「現在の直属の上司は男性」と答えた日本女性は76.1%と、調査対象中で1位だった。ランスタッドは「男性優位の社会であることがあらためて露呈された」と分析している。また、「希望する上司の性別は男性」と回答した日本女性は67.8%とかなり高い。女性活躍推進法の施行で女性管理職の比率アップを政府は目指しているものの、女性上司の元で働くことに抵抗を感じている女性が多いことが分かった。
同社は、世界33の国と地域を対象に、年に4回労働者の意識調査を実施している。期間は7月20日〜8月4日で、18〜65歳の労働者を対象にインターネット上で調査を行った。
関連記事
- “男性の職場”で女性は活躍できるのか? 「女性が強い会社ランキング」1位企業が実践する働き方
どうすれば女性が働きやすくなるのか、どこに注力すれば女性が働き続けられるのか――。「長時間労働」と「キャリアモデル」を解決する働き方を、「女性が強い会社ランキング」1位企業であるボルテージの副会長が語った。 - 高齢男性で家事をやっている人は、何%?
男性は、年をとっていくときに何を考えておくべきか。 - 日本のビジネスパーソンは内向き 「海外で働きたい」3割 国際意識調査で最低水準
「海外で働くことに関心がある」と答えた日本のビジネスパーソンは約3割と、世界で最低水準だという。 - 20代男性の53.3%が「交際経験なし」 恋愛・結婚意識に「年収」は影響大
20〜40代の恋愛と結婚に関する調査結果が発表された。男女ともに結婚願望や交際経験の有無が低下する結果に……。明治安田生活福祉研究所調べ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.