17年の女性新社会人は「サクキャリ女子」:サクッと帰るキャリア志向
今春入社する女性新社会人は、働くことについてどのような意識を持っているのか? 女性用ストッキング製造・販売大手のアツギ調べ。
今春入社する女性新社会人は、働くことについてどのような意識を持っているのか――女性用ストッキング製造・販売大手のアツギが4月3日、調査結果を発表した。基本的に仕事熱心だが、 残業は少なく早めに帰りたいと考えている「サクキャリ女子」傾向があるという。
1カ月間で許容できる残業時間は、「10時間未満」が20.4%、「10〜20時間」が36.0%、「20〜40時間」が31.7%。「100時間以上」と回答したのは0.2%だった。有給取得についての考え方は、「やるべき仕事を優先し、仕事にあまり支障のない範囲で取得できればよい」が64.1%。
調査結果から、アツギは「土日など決まった休みを取ることができ、普段残業少なめでサクッと帰ることができれば、基本的には仕事優先で、有給休暇に関しては無理に強く主張しない。『現実的でプロ意識も高く、過度な期待はしない』という女性が多い」と分析している。
政府は女性管理職の割合を2020年までに30%に引き上げるという目標を掲げているが、管理職への意識はどのようなものだろうか。「将来管理職になりたい」と考えているのは40.8%。「キャリアアップをしたい」「賃金を上げたい」といった理由の回答が多かった。
結婚・出産後に仕事を続けたいと考えているのは80.5%と大多数を占める。出産をしたあとも仕事を続ける上で不安なことは「保育園に子どもを預けることができない」「定時帰宅できずに残業する」「体力・気力が消耗する」などが挙がった。
パートナーに対しては87.8%が「家事・育児を分担したい」と考えており、働き方については「できるだけ残業をしないで家事や育児に参画してほしい」との考えを持っている女性が73.3%に上る。女性だけではなく、男性側の働き方(長時間労働是正・育休取得推進等)の見直しも今後重要となってくることが分かった。
調査期間は2月9日〜3月6日。インターネットで調査を行い、515の回答があった。
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