リコー「個人向けカメラ撤退はない」 報道を否定:「PENTAX」はどうなる?
リコーが個人向けカメラ事業からの撤退を検討していると、一部報道機関が報じた。リコーは否定。ラインアップの検討は考えているという。
リコーがカメラ事業を縮小すると、一部報道機関が4月12日報じた。「価格競争が激しい個人向けは撤退も含め検討し、経営資源を車載向けなど業務用に集中させる」という。
報道に対し、リコーの広報室は「個人向けデジカメ事業からの撤退はない」と否定。「個人向けデジカメのラインアップの検討は考えている。(PENTAXブランドについてなど)具体的なことについては答えられる状態ではない。また逆に、今後注力するブランドについても、現時点ではお答えできない」とコメントした。
リコーの事業では、コンパクトデジタルカメラ「GR」、「PENTAX」ブランドのデジタル一眼レフ、360度カメラ「THETA」などを展開している。競争が激しいデジカメ事業では苦戦しており、11日には「想定されていた収益が見込まれなくなった」として、同事業で約100億円の減損損失を計上。2017年3月期の連結純利益は、前期比97%減の20億円を予想している。
【Update(4月12日)】リコーは12日、リコーのカメラ事業縮小と個人向け撤退検討報道について、「リコーが発表したものではない」と発表した。
「リコーのコンシューマー向けカメラ事業は、PENTAXやGRなどの高付加価値製品にリソースを集中している。また、360°カメラのRICOH THETAはVR、AR市場が急速に成長している新市場におけるインプットデバイスのマーケットリーダーであり、こちらもさらに事業を拡大していく予定。さらに、BtoB向けのソリューションビジネス領域においても当社のカメラ技術を生かした新市場を創出することで、イメージング事業を総合的に拡大、発展させていく」という。
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