調査リポート
ダイバーシティへの取り組み 「LGBT」進まず:「LGBTの採用・登用に最も積極的」1%
ダイバーシティ(多様性)への取り組みはどのようなものなのか。「積極的に取り組んでいる」と回答したのは19%――エン・ジャパン調べ。
人材サービスのエン・ジャパンが4月18日発表したダイバーシティ(多様性)に関する調査結果によると、「自社はダイバーシティに積極的に取り組んでいる」と感じているのは19%にとどまった。
ダイバーシティとは、女性、シニア、外国人、障害者、LGBTなどの多様性を受け入れ、人材を活用して生産性の向上や市場のニーズに対応しようとする考え方のこと。
最も積極的に取り組まれているものは、「女性の採用・登用」(50%)。「女性上司がいると他の女性社員の目標になる」といったコメントがある一方で、「女性社員が活躍していると社内は活気づくが、結婚や出産で退職や産休による他社員への業務負担やしわ寄せが心配」といった声も挙がった。
回答が少なかったのは「LGBTの採用・登用」(1%)。「トイレなど職場環境の整備が必要なのが障壁」「LGBTについての知識が乏しい社員が多い」など、設備や知識に対しての課題意識があった。
ダイバーシティの促進のために必要なものは「一般社員の理解」(59%)「管理職の理解」(56%)の回答が多かった。エン・ジャパンは「社員の理解を促すための、会社としての取り組みが必要」と指摘している。
求人・転職支援サービス「エン転職」上で、7385人を対象にアンケートを行った。
関連記事
- 職場で、LGBTのカミングアウトは4.3%
人口の8%がLGBTに該当するといわれているが、ストレート層で周囲にLGBTがいるという人はどのくらいいるのだろうか。ストレート層に聞いたところ、88.5%は「周囲にLGBTはいない」と答えていることが、LGBT総合研究所の調査で分かった。 - 「LGBTの問題」はたくさんあるのに、なぜ対応が進まないのか
LGBTを取り巻く環境をみると、さまざまな問題がある。課題を解決しなければいけないのに、なぜ取り組みがなかなか進まないのか。LGBT問題に詳しいNPO法人「虹色ダイバーシティ」の村木真紀さんに話を聞いた。 - 女性が日本一働きやすい街を作れ 横浜市とカルビーが連携 期間限定で朝食マルシェも
カルビーと横浜市が女性の活躍推進などの分野で包括連携協定を締結。桜木町駅前には期間限定で「ヨコハマ朝食マルシェ」もオープンした。 - 「どんな人がタイプ?」といった“恋バナ”ができなくなる(かも) 職場のLGBT問題
「彼氏いるの? どんな男性がタイプ?」――。日常的に交わされているこうした会話が、数年後NGになるかもしれない。その理由は……。 - なぜ“普通のオトコ”は、なかなか見つからないのか?
「彼女がほしいのに、なかなかできない」と悩んでいる男性も少なくないはず。会社の女性には声をかけにくいし、飲み会に参加してもなかなか結果がでない。そうした悩みに対し、恋愛マーケティングの専門家に話を聞いた。全3回でお送りする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.