ヘッドハンターが語る、転職に成功する人、失敗する人:転職を考える前にやるべきこと(1/3 ページ)
会社で働いていて「転職したいなあ」と考えたことがある人も多いのでは。実際に行動に移す前に、なにをしなければいけないのか。ヘッドハンターとして活躍している高本尊通さんによると……。
新年度が始まり、異動や昇進などによって新しい職場環境や人間関係の中で働くビジネスパーソンも多いはず。また、それをきっかけに「転職」を考える人も多いのではないでしょうか。実際どのような人が転職に成功し、失敗するのか。ヘッドハンターとしてこれまで約7000人と会ってきた中で、ある傾向が見えてきました。本コラムでは、事例をベースにご紹介します。
転職考えるきっかけ 突き詰めると「人間関係」に
「転職を考えるきっかけは何でしょうか?」――。これまで多くのビジネスパーソンにこの質問をしてきて、「会社が合わない」「年収が低い」といった声をよく聞くのですが、その中で最も多いのは「人間関係に悩んでいる」。また「上司から正当に評価されていない」「自分の成長に限界を感じる」「もっと風通しの良い環境で働きたい」といった理由も多く、これらも突き詰めると「人間関係」に着地するのではないでしょうか。
しかし会社で働いていて、すべての人と“馬が合う”のは難しい。「誰かと合わない」という理由ですぐに退職し、別の環境に移ってもまた同じ壁にぶつかってしまうケースが多いのです。
例えば、上場している大手メーカーに勤務するAさん(20代後半)は「いまの上司の元では成長するのに数年かかりそうだから、もっと速く成長できる環境に身を置きたい」との理由でベンチャー企業に移りました。転職先で、重要な役割や権限を与えられたのですが、「社長と事業の方向性が合わない」と言って、再び転職することに。次の勤め先でも「自分の努力が正当に評価されていない」と相談を受けました。彼の場合、1〜2年ごとに会社を移り、いわゆる“ジョブホッパー”に。いまも、不満を感じながら仕事をしているのかもしれません。
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