あなたの会社は若者から魅力的に見えていますか?:常見陽平のサラリーマン研究所(1/3 ページ)
2018年度の新卒採用が既に盛り上がりを見せている。「新卒の採用なんて関係ねえよ」というサラリーマン諸君も多いことだろう。しかし、サラリーマンとしての保身のためにも、少なくとも自社の採用については関心を持つべきだ。
「数ある企業の中から、今いる会社を選んだ理由は何ですか?」
学生にこう聞かれたら、あなたはどう答えるだろうか? 思わず「ここしか受からなかったんだ」「人材紹介会社に紹介された中では、ここが一番給料良かった」なんて本音を言いたくなってしまうだろうが、ピュアな視線で聞かれたらそうも言えないだろう。
2018年度の新卒採用が既に盛り上がりを見せている。日本経済団体連合会(経団連)の「採用選考に関する指針」では大学3年生の3月に採用広報活動スタート、大学4年生の6月に選考スタートということになっているが、実際はこのルールよりも早く選考が始まる
実際、リクルートキャリアの『「2017年5月1日時点内定状況」 就職プロセス調査(2018年卒)』の速報版によると、5月1日時点での大学生の就職内定率(速報値)は34.8%だった。前年同月の25.0%と比べて9.8ポイント高い。16年よりもフライングが加速していると言える。ただ、指針を守る企業は6月1日以降に内定を出すので、内定をキープしつつも、本命企業の選考待ちという状況の学生も多いかもしれない。
「新卒の採用なんて関係ねえよ」というサラリーマン諸君も多いことだろう。しかし、サラリーマンとしての保身のためにも、少なくとも自社の採用については関心を持つべきだ。
自社の採用サイトを見てみると、自社の方向性、求める人物像などが分かり、興味深い。今後、注力する事業なども明らかになる。「そうか、やっぱりAI、ビッグデータか」「グローバル展開か」「営業職よりもエンジニア重視の会社になるんだな」などの発見があることだろう。
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