東京商工リサーチの調査によると、国内の主要銀行92行の2016年度の平均年収は前年度比0.8%減の615万2000円で、11年度以来5年ぶりに前年を下回った。同社は「日本銀行が16年1月に導入を決めたマイナス金利政策の影響で、メガバンクが3年ぶりにベースアップを見送ったことなどが響いた」と分析する。
規模別の平均年収は、大手7行が1.5%減の742万8000円、地銀54行が0.7%減の632万2000円、第2地銀31行が0.8%減の556万8000円と、いずれも前年を下回った。
平均年収のトップは、4年連続で三井住友銀行で、前年比1.8%減の814万8000円。2位は東京スター銀行(812万2000円、1.2%減)、3位はスルガ銀行(810万6000円、1.5%増)だった。
前年から平均年収が増加した企業のうち、最も増加額が大きかったのはあおぞら銀行で、14万円増加していた。以下、第四銀行(13万7000円増)、スルガ銀行(12万2000円増)と続いた。
一方、平均年収が下がった企業のうち、最も減少額が大きかったのは南都銀行で、56万3000円減。神奈川銀行(32万9000円減)、高知銀行(32万5000円減)も大きく下がった。
また、16年度の国内銀行の従業員の平均年齢は前年度比0.03歳増の38.9歳だった。東京商工リサーチは「大手は新卒者を積極的に採用しているが、全体の従業員数が多く、平均年齢を引き下げるまでに至っていない」とみている。
調査は、有価証券報告書を開示しており、従業員数、平均年収、平均年齢が判明した92行を対象に実施した。
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