LINEユーザー数、国内7000万人突破 海外は減少:国内好調、海外は苦戦
メッセージアプリ「LINE」の月間アクティブユーザー数が、国内7000万人突破。一方、台湾・タイ・インドネシアでは減少した。
LINEが運営するメッセージアプリ「LINE」の月間アクティブユーザー数が、国内7000万人を突破した。国内の好調の一方で、台湾、タイ、インドネシアでは減少に転じた。7月26日に発表した2017年1〜6月期(17年12月期第1〜2四半期)の連結業績で明らかにした。
インドネシアの1日当たりのアクティブユーザー数(DAU)は初の減少。LINEは通信インフラの整っていない国に向けて軽量版の「LINE Lite」を展開するなど力を入れているが、海外での成長スピードが鈍化している。
1〜6月期の売上高は786億円(前年同期比16.9%増)、営業利益は186億円(39.4%増)、純利益は約4倍の102億円だった。営業利益の伸びはカメラ事業でアプリ「SNOW」と「B612」を統合したことで事業譲渡益104億円を計上したためで、特別利益を除けば減益。また、前年同期は、米Microsoftから買収した音楽配信事業「MixRadio」など非継続事業の損失の影響が大きく、撤退によって純利益が改善している。
収益の柱となっているのは広告事業。メッセージアプリにニュース記事が読める「NEWSタブ」を導入したことが効果を上げている。ゲーム、マンガ、占いなどが属するコンテンツ事業は落ち込んでいるが、LINEマンガの決済高は伸びており、ゲームも韓国の有力ゲーム会社「NextFloor」を子会社化して力を入れる。
積極投資を進めるモバイル決済サービス「LINE Pay」は、ユーザー数が世界3800万人を突破。「LINE みどりくじ」などのキャンペーンが功を奏している。
今後はクラウドAIプラットフォーム「Clova」への本格的な投資を始めるが、第3四半期の売上収益は前年同期比で増収を予想し、「引き続き営業黒字は達成することができる」と見込んでいる。
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