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ソフトバンク、上半期は営業益35%増 統合破談のSprintが好調:NVIDIA株上昇のファンドも貢献(1/3 ページ)
ソフトバンクグループが2017年4〜9月期の連結決算を発表。米T-Mobile USとの統合が破談に終わった米携帯子会社Sprintが好調だった。米NVIDIA株が上昇した影響で「Softbank Vision Fund」も大きく貢献した。
ソフトバンクグループが11月6日発表した2017年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高が前年同期比3.3%増の4兆4111億円、営業利益が35.1%増の8748億円だった。米携帯子会社のSprintと10兆円規模のファンド「Softbank Vision Fund」(SVF)が大きく貢献した。
前年同期に中国インターネット通販(EC)大手の阿里巴巴(Alibaba)株の売却益を計上した反動減で、純利益は86.6%減の1026億円だった。
統合破談のSprint好調
Sprintの売上高は4.1%増の1兆7933億円、営業利益が93.3%増の2022億円。コスト削減策が奏功し、経営状態が改善したことが好調につながった。
ソフトバンクグループの孫正義社長は「数年前まで赤字続きだったため、『Sprintは当社の足を引っ張る疫病神だ』といまだに考えている人がいるかもしれないが、イメージを新たにしてほしい。今後はさらに経費を減らしつつネットワーク投資を行い、ユーザーを増やしたい。決して楽な戦いではないが、一気に他社を追い越したい」と話す。
米T-Mobile USとの統合交渉は破談に終わったが、「5〜10年後の未来を考えた結果、この決断が最適と考えた。今は晴れやかな気持ちだ」(同)と心境を語った。
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