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Google日本法人、渋谷に移転へ 9年ぶり“原点回帰”六本木から

Google日本法人が、2019年後半をめどに本社オフィスを東京・渋谷に移転すると発表した。9年ぶりに戻ることになる。

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 Google日本法人は11月17日、2019年後半をめどに本社オフィスを東京・渋谷に移転すると発表した。移転先は、東急建設などが建設中の新ビル「渋谷ストリーム(SHIBUYA STREAM)」(18年秋完成予定)の地上14〜35階。現在「六本木ヒルズ」(港区)内に構えるオフィスの約2倍となる約2600人のスタッフを収容できるという。

 Google日本法人は、01年の設立当初から10年にかけて、渋谷のオフィスビル「セルリアンタワー」に入居していた。9年を経て、同社は再び渋谷の地に戻る。

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米Googleのルース・ポラットCFO

 広報担当者は「渋谷を選んだ理由は、さまざまな事業を行ってきた歴史と、イノベーションを起こす風土があるため。ただ、多くの人員を収容できる体制は整ったが、人員の拡充が決定しているわけではない。今後検討していきたい」と経緯を説明した。

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渋谷ストリームのジオラマ

 米Googleのルース・ポラットCFO(最高財務責任者)は「01年ごろの渋谷は、投資家やイノベーターを引き寄せるシリコンバレーに似た雰囲気を持っていたため拠点に選んだ。Google日本法人は、YouTubeやGoogle Chrome が生まれる前から事業を行っていたのだ。渋谷に回帰することで、日本における当社のプレゼンスをさらに高めたい」と話した。

 渋谷区の長谷部健区長もビデオメッセージを寄せ、「多様な人々が集う渋谷区は『ちがいを ちからに 変える街。』を基本構想に掲げている。世界からさまざまな人材が集まっている点はGoogleと同じだ。Googleはこの街から再び、多岐にわたるビジネスを発信してほしい」と期待を寄せた。

イノベーターの育成を支援

 またGoogle日本法人は同日、地域に根差した活動の一環として、渋谷区の特定非営利活動法人(NPO)「みんなのコード」が提供するプログラム「プログラミング指導教員養成塾」を支援すると発表した。

 20年の小学校でのプログラミング教育必修化に向けて、教員のITリテラシーを高める講座などを提供するもので、Google日本法人の社員は受講者と「テクノロジーはどのように世の中を良くしていくのか」「コンピュータは子どもたちにどんな可能性を与えるのか」などのテーマで議論していくという。

 ポラットCFOは「この取り組みによって多くの先生を育て、日本の子どもたちに『将来はテクノロジーの仕事に就きたい』と思ってもらいたい。今後はこうしたイノベーターの育成にもコミットしていく」と話している。

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