携帯キャリア各社、「楽天参入」をどうみる 迎え撃つ3社長が語ったこと:競争激化に備えた戦略は?(1/2 ページ)
大手携帯電話事業者の2017年4〜12月期の連結決算が出そろった。決算会見では、各社の社長が楽天参入の感想や今後の戦い方についてコメント。各社は競争激化が予測される市場でどう戦っていくのだろうか。
大手携帯電話事業者(キャリア)の2017年4〜12月期決算が出そろった。NTTドコモは、顧客還元策を相次いで打ち出した影響で増収減益に。KDDI、ソフトバンクグループ(SBG)は増収増益で、共に純利益が過去最高となった。
ただ、昨年12月に楽天が携帯電話事業に参入すると発表。これまで大手キャリアによる寡占で安定していた市場が変化し、競争が激化することが予想されている。
決算会見では各社の社長に対し、楽天参入の感想や今後の戦い方を問う質問が報道陣から飛んだ。彼らは“第4のキャリア”として名乗りを上げた楽天をどう評したのだろうか。また、競争の激化に備え、どのような戦略を打ち出していくのだろうか。
「もともと競合」と強気のドコモ吉澤社長
NTTドコモの吉澤和弘社長は「楽天の強みは、ドコモと同じ顧客基盤。キャリア参入にかかわらず、もともと競合だ」と強気の姿勢を見せた。
ただ、「当社は楽天のMVNO(仮想移動体通信事業者)『楽天モバイル』に回線を貸しており、顧客ともいえる。楽天からローミング(自社のサービスエリア外のユーザーにも、提携企業の設備を利用して通信サービスを提供すること)などの支援を求められた場合は真摯(しんし)に交渉に応じる」と話し、必要に応じて支援する方針を示した。
ドコモは今後、携帯電話向け大容量プラン「ウルトラパック」と家庭用データ通信サービス「ドコモ光」をセットで契約した場合に一定額を割り引く「ドコモ光セット割」の割引率を強化するなど、顧客還元策をさらに推進する。
4月からはQRコード決済サービス「d払い」も開始し、好調の金融・決済事業のさらなる成長も目指す。
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