ニュース
みずほFG、次期勘定システムに6月から移行:難航した超巨大プロジェクト
みずほFGが次期勘定系システムへの6月からの移行を決めた。2度の大規模な障害を乗り越えてのシステム統一となる。移行後は処理速度向上などのメリットが得られるという。
みずほフィナンシャルグループ(FG)は2月15日、ATMでの入出金や口座管理を担う次期勘定系システムへの移行を6月から開始すると発表した。2000年のグループ発足後、2度の大規模な障害を乗り越え、ついにシステムを統一する。
システム移行は19年上半期にかけて、週末や連休などに9回に分けて実施する。作業期間中はオンラインサービスを休止するほか、みずほ銀の全ATMが使用できなくなる。
初回は6月9日午後10時〜11日午前8時に実施予定で、みずほ銀・みずほ信託銀のシステムの業務共通基盤を移行する。以降は7月〜19年2月にかけて、みずほ銀のシステムを7回に分けて移す。最終回はみずほ信託銀のシステムのみ移行予定で、19年度上半期中に実施する計画だ。
従来は旧みずほ銀、旧みずほコーポレート銀、みずほ信託銀のシステムが混在していた。みずほFGによると、システム移行によって(1)処理速度の向上、(2)新規開発の期間短縮・コスト削減、(3)障害対応力の向上――などのメリットが得られるという。
みずほFGの旧3行のシステムを統合する新勘定系システムの開発は2012年に着手。当初は2015年度末までに開発する計画だったが、超巨大プロジェクトは難航を極め、4000億円を超えるとされる費用を投じた「IT界のサグラダ・ファミリア」などとも呼ばれた。
関連記事
- みずほ銀行、資産運用相談にロボット活用
みずほ銀行は八重洲口支店に、「Pepper」「NAO」「Sota」の3体のロボットを設置する。各ロボットは連携し、資産運用に関する顧客の相談に対応する。 - 仮想通貨で資金調達 投資家をどう守る?
国内外で盛り上がりを見せるICOだが、一方で投資側にはリスクもある。中国や韓国はICOの利用を禁止することを発表したが、日本は規制については“様子見”の状況だ。 - みずほ銀の通帳アプリ、生体認証でログイン可能に
みずほ銀行と富士通が、顧客の生体情報を利用した認証サービスを共同開発すると発表。みずほ銀行の通帳アプリ「みずほダイレクトアプリ」に導入する予定。 - 「JCB」「みずほ銀行」装うメールに注意 中身はウイルス
ジェーシービーやみずほ銀行装った不審なメールが出回っているとして、警視庁サイバーセキュリティ対策本部などが注意を呼び掛けている。 - 静岡銀行、サイト内に「バーチャル行員」 顧客の利便性向上図る
静岡銀行は同社サイトに「バーチャル行員」(チャットボット)を導入。1月10日から利用可能に。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.