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バンダイナムコ、過去最高の業績の裏で 姿を消した「妖怪ウォッチ」:バンダイナムコIP別売上高リストから
バンダイナムコホールディングスの17年度決算は売上高・純利益ともに過去最高。その裏で、かつて同社の業績をけん引していた「妖怪ウォッチ」が、IP別売上高のリストから姿を消した。
バンダイナムコホールディングスは5月9日、2018年3月期(17年度)の決算を発表した。売上高6783億円(前期比9.4%増)、営業利益750億円(18.6%増)、純利益541億円(22.5%増)と過去最高の業績となった。その裏で、IP(知的財産)別売上高のリストから、14〜15年度に同社の業績をけん引してきた「妖怪ウォッチ」が姿を消した。
社会現象となるほどのブームを巻き起こした「妖怪ウォッチ」IP。グループ全体のIP別売上高では、14年度は552億円、15年度は320億円と、「機動戦士ガンダム」IPに次ぐ2位に付いていた。しかし16年度には93億円と急落。17年度は60億円を見込んでいたが、第3四半期の時点で38億円に目標を下方修正していた。
一方、好調なのが「ドラゴンボール」だ。スマートフォンゲーム「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」のヒットが続いており、IP別売上高は「機動戦士ガンダム」を超える979億円。18年度も800億円を見込み、同社の“稼ぎ頭”となっている。「ワンピース」「スーパー戦隊」は前年並み、「仮面ライダー」は前年よりも好調だ。また、「NARUTO」も新たにIP別売上高のリストに名を連ねた。
18年度は既存や新規のIPを強化し、グローバル市場での成長も目指す。売上高6500億円(4.2%減)、営業利益600億円(20.0%減)、純利益430億円(20.5%減)を予想する。
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