妖怪ウォッチ、「子どもの好きなキャラ」圏外に:決算資料からも消えていた
妖怪ウォッチが「子どもの好きなキャラ」のトップ10から転落した。年代別でも上位に入らなかった。グッズの売り上げも低迷しており、2018年3月期は決算資料のIP別売上高から消えたことでも話題となっていた。
子どもたちの“好きなキャラランキング”から「妖怪ウォッチ」が姿を消した――。
バンダイが6月21日に発表した「お子さまの好きなキャラクターに関する意識調査」によると、2018年のトップ3は「それいけ!アンパンマン」(11.5%)、「ドラえもん」(8.0%)、「プリキュアシリーズ」(5.6%)だった。
4位は「仮面ライダーシリーズ」(4.4%)、5位は「すみっコぐらし」(4.3%)、6位は同率で「ディズニープリンセス」(3.8%)と「ミニオン」(同)がランクインしていた。
妖怪ウォッチは“圏外”に
一方、14年のアニメ化から安定して5位以内をキープし、15〜16年はトップに輝いた「妖怪ウォッチ」は10位以下の“圏外”に陥落していた。
年齢別にみると、0〜2歳では男女ともに「アンパンマン」が首位。3〜5歳は「仮面ライダー」(男子)と「プリキュア」(女子)、6〜8歳は「ドラえもん」(男子)と「プリキュア」(女子)、9〜12歳は「ドラえもん」(男子)と「すみっコぐらし」(女子)がトップだった。
一方、「妖怪ウォッチ」は年齢別のトップ3にもランクインしなかった。
バンダイはランキングの講評で「『ミニオン』『スーパーマリオブラザーズ』など、テーマパークやゲームで注目を集めたキャラが上位に上がってきた」と述べたものの、「妖怪ウォッチ」への言及はなかった。
決算資料からも消えていた
かつて社会現象となるほどのブームを巻き起こした「妖怪ウォッチ」だが、関連商品の売り上げは落ち込んでいる。バンダイナムコホールディングスの18年3月期の決算資料によると、同タイトルのIP(知的財産)別売上高は、15年3月期に552億円、16年3月期に320億円を記録したものの、17年3月期には93億円に急落した。
18年3月期は期初こそ60億円を見込んでいたものの、第3四半期の時点で38億円に目標を下方修正。通期の決算資料では、IP別売上高のリストから「妖怪ウォッチ」が消えていたことでも話題を呼んだ。
アニメ制作元のテレビ東京などは14年から放送を続けてきたアニメシリーズを刷新し、4月から新シリーズ「妖怪ウォッチ シャドウサイド」をスタートした。12月には5作目となる映画「映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS」の公開も予定している。
かつて高い人気を誇った同タイトルは、子どもたちの人気を取り戻せるのだろうか。
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