e-Day:大ヒット番組「サバイバー」を地で行く
| 【国内記事】 | 2001.06.11 |
米国の大規模なカンファレンスに参加していつも思うのは,どうしてこうも日本のそれと違うのかということだ。
たいていのカンファレンスは1000ドル前後の有料になっていて,これに飛行機代やホテル代がかかってくるので参加するデベロッパーらは,相当な負担を強いられることになる。だから何かを得て帰ろうという意欲が強い。
先週サンフランシスコで開催されたJavaOneカンファレンスも,ダウンタウンのホテルは2万人のJavaデベロッパーらで埋まり,毎晩10時,11時まで「BOF」と呼ばれるセッションがモスコーニコンベンションセンター周辺のホテルで行われた。BOFとは,「Birds of a feather flock together」(類は友を呼ぶ)ということわざの略で,例えば「Jxta」に関して参加者同士がディスカッションを繰り広げることになる。
JavaOneカンファレンスのホスト役を務めるサン・ラボのチーフリサーチャー,ジョン・ゲイジは,「プログラマーでない人は立ってください……。さあ,この人たちがお金を持っている人たちですよ」と,恒例の儀式でJavaOneの幕を開けた。彼の口癖は,「Don't be shy」(しり込みしないで)だ。できるだけ多くの人と話し,名刺を交換してほしいという。
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| 2万人を収容したモスコーニセンター。技術カンファレンスとしては最大規模に |
期間中は,カンファレンスに没頭するため,エンターテイメントも充実している。毎晩さまざまなベンダーによるパーティーが計画されるのはもちろん,今回のJavaOneは,メジャーリーグのゲームへの招待もあった。地元ジャイアンツは,本拠地をダウンタウンのパシフィック・ベル・パークに移してから2シーズン目になるが,これがモスコーニセンターから近くていい。
ちなみにiPlanet E-コマース・ソリューションズがスポンサーとなった対パドレス戦は,ホームラン・キング争いのトップを走るバリー・ボンズの一発が飛び出し,ジャイアンツが接戦を制した。
B-52'sという少し懐かしいバンドのコンサートがあったり,毎朝基調講演の前もいろいろ趣向をこらされ,和太鼓のパフォーマンスまであったりする。また,米国のカンファレンスでは,映画やドラマのパロディーにもよく出くわす。
今回のJavaOneでも,3日目の基調講演の前に,ステージでは米CBSテレビの大ヒット番組「サバイバー」のパロディーが繰り広げられ,Javaのクリエーターであるジェームズ・ゴスリンが借り出された。
驚異的な視聴率を誇ったサバイバーは,南シナ海の無人島で降ろされた16人の出演者たちが39日間を生き抜くというもの。最後に残ったプレーヤーには100万ドルのキャッシュが贈られる。3日ごとに投票を行い,1人ずつ追放していくというところがミソで,彼らの心の葛藤を視聴者がのぞき見るという内容が当たったといわれている。
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| 右から2人目がゴスリン。彼は投票で追放された |
ゴスリンは投票で追放されて軽く笑いを取っただけだが,ドットコム企業を転々としたデベロッパーという役柄のプレーヤーが,グロリア・ゲイナーの「I will survive」の替え歌で,自分の過去を明かし,未来をJavaに託すというパロディーに会場は大いに沸いた。
イートイズからプライスラインへと渡り歩き,毎日ピンクスリップ(レイオフ)パーティーの恐怖におののく彼の替え歌はこんなカンジだ。
「JavaOneのすべてのセッションに参加し,僕は進歩した。JavaOneが味方ならもう怖くはない。Microsoft.Netはベーパーウェア,それが分かった。もうビルだって,僕の言いなり。JavaOneがあれば不可能はない〜」
翌日のUSAトゥデイ紙に,ドットコム企業の倒産が高い水準で推移しているという記事が掲載された。2001年に入ってからは3月を除くすべての月で50社を超えており,ドットコムバブルの消失が今後も続くという。全くジョークになってない。
[浅井英二 ,ITmedia]


