DWDM機器はますます速く,ますます遠くへ〜InterOpto 2001開催

【国内記事】 2001.07.16

 7月16日,光産業技術振興協会が主催する「InterOpto 2001」が,千葉・幕張メッセにて開幕した。InterOpto 2001は,国内外の光関連産業技術が一堂に会するイベントで,19日まで行われている。

 InterOptoの会場には,さまざまな種類の光レーザーや光素子,コネクタや光ファイバケーブル,それらを利用して実現されるWDM/DWDM機器や光メディアコンバータなど,「光」にまつわる多様な製品が登場した。また,これからニーズが膨らむであろう光通信機器用のテスターやアナライザなども,アジレント・テクノロジーやアドバンテストといったベンダーから紹介された。

 WDM/DWDMに代表される高速光ネットワークは,特に都市部(メトロポリタンエリア)において,高速かつ安価なバックボーン構築の鍵となる技術として注目を集めている。こうした状況を背景に,10Gbpsに至る高速化とともに,通信可能な距離の延長が目指されてきた。

 たとえば,理経が紹介した「NTMM91AA」は,米ノーテル・ネットワークス(ノーテル)が開発したトランスポンダ・モジュール。10Gイーサネットに対応し,2kmから最大で12kmまでの通信が可能だが,現在,この通信距離を40kmまで延長できる製品も開発中と言う。さらに今後はその倍に当たる80kmまでの通信が可能な機器についても,開発が進んでいると言うことだ。

 また米コーニングは,米ノーテルと共同で,メトロポリタンエリア向けの光ネットワークのデモンストレーションを行った。米ノーテルのDWDM装置「OPTera Metro 5200」に,コーニングの光ファイバ「Corning MetroCor」を組み合わせて,2.5Gbpsの速度でデータ伝送を行うという内容だ。中継や増幅などを行わなくとも,最大で400kmまで,複数の2.5Gbpsチャネルの伝送が可能と言う。これは,一般にDWDMで利用されている「Cバンド」と呼ばれる1530-1565nm帯の波長に加え,「Lバンド」と呼ばれる1570-1625nm帯の波長を用いることで実現された。

 日立電線では,光メディアコンバータ製品に加え,ギガビットイーサネット多重化装置(マルチプレクサ)の新製品「GMX-1032」を展示した。同社が開発した光トランシーバを搭載し,ギガビットイーサネットの伝送距離を40kmから最大で80kmまで延長できる。この製品は7月下旬に出荷される予定だ。

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▼光産業技術振興協会

[ITmedia]