ATG,日本法人の設立とe-ビジネスシナリオを実現する「ATG Dynamo」最新版を発表

【国内記事】 2001.07.17

 米アートテクノロジーグループ(ATG)は7月17日,日本法人の設立を発表するとともに,同社の主力製品「ATG Dynamo」の日本語版最新バージョン「ATG Dynamo 5.1.1JA」の出荷を7月末より開始することを明らかにした。

 ATGは,1991年に米国マサチューセッツ州ケンブリッジに設立されたe-ビジネスプラットフォームベンダー。主力製品である「ATG Dynamo」製品を中核に,e-コマースやポータル,eCRMを実現するためのカスタマーマネージメントや製品・サービスを提供している。

 日本法人であるアートテクノロジーグループでは,ATG Dynamo製品の販売・サポート体制を早期に確立し,販売・開発パートナーの拡充を行っていく計画。初年度,3社のリセラーと,10社のソリューションパートナー獲得を見込んでいるという。同社の代表取締役に就任したブライアン・遠藤氏は,「パートナーと協力し,モーバイルビジネスをはじめとした日本独自の技術を世界に向けて展開していきたい」としている。

 今回,発表されたATG Dynamo 5.1.1JAは,e-コマースやポータル,eCRMを実現するためのエンタープライズソフトウェアプラットフォーム。ATG Dynamo e-ビジネスプラットフォームの中核となるJava 2 Enterprise Edition(J2EE)完全準拠のアプリケーションサーバ製品「ATG Dynamo Application Srever」を基盤に,パーソナライズ機能を提供する「ATG Dynamo Personalization Server」,e-コマース機能を提供する「ATG Dynamo Commerce Server」,ビジネスシナリオを実現する「ATG Dynamo Scenario Server」,4つのサーバを統合管理する「ATG Dynamo Control Center」の5つの製品で構成されている。

 中でも同社の製品の最大の特徴といえるのが,シナリオ駆動型のパーソナライズ機能と,シナリオ駆動型のコマース機能を実現するための「e-ビジネスシナリオ」だ。e-ビジネスシナリオは,e-ビジネスの実現に必要なシナリオを,ダイナミックに定義し,配信および分析するプラットフォーム製品であるATG Dynamo Scenario Serverを利用することで実現される。

 これによりビジネスマネジャーは,e-ビジネスを実現するシナリオを自ら作成し,導入,分析,推敲というライフサイクルで管理することが可能。より戦略的で効果的なカスタマーリレーションシップ管理(CRM)が実現できるという。

 ATGの会長兼共同創立者兼CTO(最高技術責任者),ジョセフ・チャン市は,「われわれは,アプリケーションサーバ市場で勝負するアプリケーションサーバベンダーではない。あくまでもe-ビジネスシナリオを実現するための製品やサービスを提供するe-ビジネスプラットフォームベンダーだ」と言う。IBMやBEAなどとは,ビジネスモデルも市場も違うことを強調した。

 同氏はまた,ATG Dynamoの次期バージョンを2002年第1四半期にリリースすることを今週発表することも明らかにした。次期バージョンであるATG Dynamo 5.5では,EAI(Enterprise Application Integration)機能やパフォーマンスが強化されるほか,他社製アプリケーションサーバ製品もサポートされるという。

 EAI機能では,ティブコとの提携に基づき開発される「Dynamo Application Integrator」機能を搭載することで,SAPやピープルソフト,シーベルなどのアプリケーションをシームレスに統合できる。また,IBMのWebSphereやBEAシステムズのWebLogicをはじめ,HP,iPlanetなどのアプリケーションサーバ製品をサポートするという。

 ATG Dynamoの価格は,Application Serverが180万円より,Personalization Serverが240万円より,Scenario Serverが346万円より,Commerce Serverが420万円より,すべての製品がパッケージされたスイート製品が1800万円程度になるという。

 なお同社では,初年度5億円の売上を見込んでいるという。

関連リンク

▼アートテクノロジーグループ

[山下竜大 ,ITmedia]