シスコ,cHTML対応のIP電話機「IPP-3000」を鳥取三洋電機と共同開発
| 【国内記事】 | 2001.07.23 |
シスコシステムズ(シスコ)と鳥取三洋電機は7月23日,CompactHTML(cHTML)対応のブラウザを搭載したIP電話機(IP Phone),「IPP-3000」を共同で開発したことを発表した。
IPP-3000は,既存の電話線の代わりに,イーサネット経由でVoIPによる音声通話が行えるIP Phoneの新製品。本体には3.8インチの液晶ディスプレイと,iモードで採用されているcHTML対応の日本語ブラウザが搭載される。
10/100BASE-T対応のイーサネットポートを搭載しており,電源もイーサネット経由で供給される。また小型LANスイッチが組み込まれており,1本のイーサネットにIPP-3000自身と既存のPCなどを接続することが可能だ。なお,IPアドレスはDHCPによって自動的に取得できる。
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| シスコと鳥取三洋電機が共同開発した「IPP-3000」 |
IPP-3000は9月末より,シスコの代理店経由で企業向けに販売される予定だ。価格は未定だが,6万円から8万円の範囲で検討されていると言う。販売に当たっては,シスコのLANスイッチやゲートキーパ「Cisco Call Manager」と組み合わせ,システムインテグレーションも含めた形で提供される見込みだ。
Lモードとは異なり,まず企業向けに提供
IPP-3000は,音声,データ,画像など,ありとあらゆるデータをIPネットワーク上に統合するという,シスコの「AVVIDアーキテクチャ」に沿って開発された。8月には,AVVIDとの接続性試験を経て,「AVVID Third Party Development Program」による認定を受ける見込みである。
したがって特徴としては,シスコが既に提供しているIP Phone「Cisco7960」との互換性が挙げられる。Cisco7960と同様に,Cisco Call Managerによる呼制御が行えるため,コールウェイティングや転送機能,電話会議機能などが提供できる。またVLANなどのネットワーク管理機能,QoS機能などもサポートする。
さらに,cHTML対応ブラウザによって,携帯電話向けの既存のアプリケーションを再利用できることもポイントだ。IPP-3000から電話帳や,施設管理・スケジューラなどのグループウェアにアクセスし,利用できる。ワンタッチで電話を発信できる「Phone to」機能や当該Webページにジャンプできる「Web to」機能も搭載している。
こうした機能を眺めると,先日よりサービスが開始されたLモード対応端末との共通点が目に付くが,シスコCTOを務める大和敏彦氏は,「イーサネットと言うインタフェースを搭載している点で,Lモードとはまったく違う」と述べている。ただし,ブロードバンド環境が一般に普及すれば,こうした製品を家庭向けに提供することも視野に入れているそうだ。
豊富なアプリケーションサービスも予定
発表の席では,IPP-3000を利用したアプリケーションサービスが紹介された。シスコによれば,ユニアデックスやNTT-ME,ネットワンシステムズなどいくつかの企業が,IPP-3000にアプリケーションを組み合わせて提供することを検討中という。
具体的にデモが行われたのは,ユニアデックスの「Web電話帳」と「WebWorker」,三洋電機ソフトウェア(SANNET)の「MV(Mobile Village)」,ドリーム・アーツの「InsuiteOne」といったアプリケーションだ。
ドリーム・アーツの担当者は,「既存のiモード向けアプリケーションをかなりの程度再利用できる。iモードでは特殊な文字なども利用されているため,現実には“100%そのまま”とまではいかないが」と説明している。
またSANNETでは,スケジューラ,在庫管理システムなどのアプリケーションを含むMVをASP形式で提供することも検討中だという。さらに,Cisco Call Managertの連携によって,どの部署がどれだけ通話を行ったかと言う情報を収集し,PBXと同等の課金システムを実現する「AVVID課金システム・課金代行サービス」の提供も検討している。これは,ASPサービスとともに,早ければ年内にも提供される見込みだ。
一方シスコ自身も,IP Phoneと組み合わせてユニファイドメッセージングを実現する「Unity」の開発を進めている。現在はまだベータ版だが,年内を目標に日本語版がリリースされる予定だ。
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[高橋睦美 ,ITmedia]

