SAPにOEM,クリスタルディシジョンズの狙い

【国内記事】2001.11.27

 クリスタルディシジョンズは11月27日,先ごろSAPとグローバルに締結したOEM/再販契約によって,SAPソリューションと統合する同社の分析/レポーティングプラットフォームを潜在顧客やパートナー向けに開設するセミナーを開催した。

 この日のセミナーでは,クリスタルディシジョンズがBIとエンタープライズレポーティング分野でナンバーワンを目指す同社のビジョンを明らかにしたほか,SAPジャパンによるSAP BWおよびmySAP BIソリューションの紹介,コンパックによるシステムインテグレーションサービス/サーバ製品群の紹介などが行われた。

 その中で,来日したクリスタルディシジョンズのストラテジックアライアンス担当ディレクター,ティム・ラング氏は,両社のOEM/再販契約の詳細を明らかにした。

ティム・ラング氏

 SAPとクリスタルディシジョンズがグローバルに締結したOEM/再販契約では,クリスタルディシジョンズのレポーティングツールをSAP BWに組み込むことや,SAPが再販できることがうたわれていた。

 今回のセミナーでラング氏は,OEMで提供されるのが,いわば機能限定版であることに触れ,SAPとクリスタルディシジョンズがどちらもメリットを受けられるとした。

 ラング氏によれば,OEM版ユーザーは,両社が定義済みの数千のレポートの中から,最大500レポートを選んで使うことができるが,これらのレポートを改変したり,新しいレポートを作ることはできない。また,利用できるプラットフォームはWindows NTだけだ。

 ラング氏は,OEM版でクリスタルディシジョンズに入るライセンス料は微々たるものとしている。OEM版をSAPが提供することで,彼らは顧客に提供できる機能を高め,顧客満足度を向上させることが期待できる。

 一方のクリスタルディシジョンズは,OEM版で彼らが自信を持つユーザビリティをSAPユーザーに体験させることで,再販という次の段階に移行するユーザーを増やして,ライセンスを飛躍的に拡大させられると踏んでいる。

「OEMは,SAPユーザーがわれわれのソリューションを体験するスターティングポイント。使ってみて,さらなる価値を得たいと考えるユーザーは,きっと製品版を買ってくれるはず」(ラング氏)

 ラング氏は,今回の発表に持ってくるまで,3年という長い時間をかけた。何度もドイツの本社まで足を運び,信頼関係を構築したという。

「われわれは,最も密接なパートナーになった。今後もこの関係を維持していけるはずだ」(同氏)

 現在のSAP BWはバージョン3.0A。2002年第2四半期に出荷予定のバージョン3.0Bから完全な製品統合が実施される。

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[井津元由比古 ,ITmedia]