インテンシアは2001年，世界で初めて100％Javaアーキテクチャで構築したエンタープライズアプリケーション「Movex」を発表した。クライアント／サーバ版も用意されているが，今後はJava版を積極的に提案したいという。日本法人の柴田一朗社長に2002年のビジネス展開について聞いた。

ZDNet　長く開発を続けてきたJava版Movexが日の目を見た2001年。国内でのビジネスを振り返っていただけますか。

「適正な利益を顧客のために再投資する」と柴田氏

柴田　インテンシアジャパンのコンサルティングチームが，非常に強くなった感じています。われわれの提供する製品では，製品そのものに加えて導入コンサルティングが重要なカギを握ります。顧客企業の捉え方やソフトウェアのコンセプトを理解すること，そして経験と，すべてにわたって成長しています。

　また，プロジェクトの規模が大きくなってきました。わずかながら利益も計上しましたし，好調な1年を過ごせました。

ZDNet　2002年の展望と課題も聞かせてください。

柴田　経済全体で見ると，景気は夏ごろまで全体的に悪い状態が続きそうです。ただ，戦略的なIT投資には予算を割いてくれるでしょうから，ニーズが衰えることはないでしょう。われわれとしては，そのニーズをきちんと汲み取り，プロジェクトを成功に導くことが求められます。

　Movexは，企業の基幹システムとして稼動しますから，Movexを採用してもらうことは，ある意味，インテンシアと顧客が結婚するようなものです。ですから，最大の顧客サービスは，インテンシアが安定した経営状態を保ち，適正な利益を上げ，適切なサポートを提供することです。

　2002年は，インテンシアジャパンがさらに成長できるだけの適正な利益を上げ，それを顧客やパートナー企業のためになることに再投資することで，彼らとより良い関係を築いていきたいです。

　課題の方では，われわれが打ち出したコラボレーティブビジョンを正しく理解して，企業に価値をもたらすソリューションとして提供する体制を整えることが急務です。10人以上の人員増も予定しており，さらなるコンサルティング能力の向上を図ります。