Interview:独自のデータ転送技術で好調なセイジェント
| 【国内記事】 | 2002.2.21 |
セイジェントテクノロジーは,バックエンドのETLからフロントのビジネスインテリジェンス(BI),Webレポーティングまでをカバーする「Sagent Solution」を提供することで,企業情報の戦略的管理を実現するプラットフォーム企業としてビジネスを展開している。開発担当副社長を務めるマイク・ハマート氏と日本法人の森康人社長に,ビジネスの現状と同社の技術について聞いた。
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| マイク・ハマート氏(左)と森康人氏 |
ZDNet 米国の市場状況はどうですか?
ハマート ETL市場,BI,データ分析系ソリューションなど,すべての市場が成長しています。企業が競争力を増すために分析すべきデータ量が増えており,それに伴ってニーズが高まりを見せているためです。
数年前なら,データウェアハウス(DWH)に100Mバイト程度のデータを入れておけばよかったのですが,今ではテラバイト級のデータを管理しなければならなくなりました。そこで,パフォーマンスとスループットがソフトウェアの課題になったのです。
ZDNet 同じ市場で,ライバルと見ている企業は?
ハマート われわれは,BI,ETL,データ分析アプリケーション,そして意思決定サポートのためのアプリケーションをラインアップしており,データ分析のためのフルスイート製品を提供できるベンダーは,セイジェントだけであると考えています。
ETLならインフォマティカ,フロントエンドの分析系ならビジネスオブジェクツやブリオ・ソフトウェアなどと競合します。しかし,ETLとフロントエンドに別のベンダーの製品を組み合わせる場合,インテグレーションが大変です。フルスイートであることに,セイジェントソリューションの価値があるのです。
ZDNet フルスイートであること以外に,機能面における強みはありますか。
ハマート パフォーマンスに自信を持っています。DWHはどんどん大きくなり,BIアプリケーションをワールドワイドで多くのエンドユーザーが使いたいというニーズが生まれています。世界展開すれば,企業は24時間×365日のアクセスを要求しますから,強力なパフォーマンスが必要になるのです。
また,ドラッグ&ドロップでBIの基盤となる環境を構築できることも特徴です。これにより,BIアプリケーションの開発期間短縮および維持管理コスト削減を可能にします。われわれのアーキテクチャはオープンですから,顧客それぞれが持つデータ転送ニーズをプラグインで実装することも可能です。これを「Complete & Open Solution」と呼び,ビジネスを展開しています。
ZDNet ドラッグ&ドロップは,BIベンダーならどこでもラインアップしています。差別化要素は?
森 現在,こうした市場にある製品のほとんどは,ドラッグ&ドロップで部品を配置した画面をもとに,ソースコードを生成する仕組みを搭載しています。これに対して,セイジェントはコンポーネントそのものを部品として表示しています。
ハマート ETLからBIへのデータの流れをすべてカバーするデータフロー技術が,われわれの強みとなります。メモリを使ってアプリケーションサーバ上でデータ転送処理を実行し,アプリケーション群を並行に走らせることで,高いパフォーマンスを実現することができます。われわれは,この仕組みを「パイプラインド・アーキテクチャ」と呼んでいます。他社は,「ステージド・アーキテクチャ」です。
ZDNet ステージド・アーキテクチャとは?
ハマート DWHにデータを格納するまでには,さまざまなデータソースからデータを抽出し,転送を繰り返すプロセスがあります。他社のアプリケーションは,そこで一時ファイルを吐き出し,ファイルを読んでからまた転送……といった流れになります。これに対して,われわれのものは,一時ファイルを使わず,あらゆるデータ処理をメモリ上だけで実行します。だからパフォーマンスに定評があるのです。
ZDNet 導入時,追加メモリの購入コストが莫大になりませんか。
ハマート 一般的なWindowsサーバなら,1〜2Gバイトのメモリは搭載しています。われわれのアーキテクチャでは,最も効率的にシステムを稼動させられる量を,メモリブロック単位で転送しますので,それだけのメモリで高度なパフォーマンスを実現できます。
ZDNet 日本でのビジネス状況はどうですか?
森 ETLに関してはナンバーワンです。外部の調査機関が発表したレポートで,2000年に38.5%のシェアを取りました。2001年版はまだ出ていませんが,間違いなく2000年より伸びています。
ZDNet それにしては,ちょっと存在感が薄い気がします……。
森 実は,多くのビッグネーム企業が採用してくれていますし,銀行業界ではかなり強力な存在なんですよ。これからはマーケティングにも力を入れ,多くの情報を発信できるような体制を整えていきます。
関連リンク
[聞き手:井津元由比古 ,ITmedia]

